「塩見」アウトレイジ 最終章 ssspkkさんの映画レビュー(感想・評価)
塩見
三省が抜群。ままならない身体というか、ほとんどイーストウッドというか、武自身のひきつるはにかみというか。初期の表情の剥ぎ取られた無貌aka柳ユーレイの系譜で考えると、いかにハードボイルドな身体実験を映画の中で行なっているか分かる。
それが漫才師の身体感覚なのかは分からないけれど。
おじさんたちの顔がみんな生々しく、ギラついている。西田とか岸部の涙袋の主張やら、韓国フィクサーのあの舌足らずな佇まいたるや。まるで、戦場のメリークリスマスや御法度みたいで。
で、こんなカッコいい車の見え方は、KTとかグラントリノ以来っていうか、前回のアウトレイジ以来っていうか。車寄せに次々と止まる黒い車と黒いスーツの執拗な繰り返しとか、冒頭の済州島の歓楽街のバーに向かう車へのネオンの映り込みとか、もうベンツとかレクサスのCMは武に監督してもらった方がいい。
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