「静かな狂気」ユリゴコロ ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)
静かな狂気
主人公は、ノートを見つけて読み進める内に 次第におかしくなっていく。
はじめは文章を読んだだけにしては、行動の変化がオーバーだと違和感を覚えたが、ノートを書いた者が主人公の母親だと判る顛末で、主人公の異常な行動にも少しだけ納得できた。
一時は狂気を受け継いでいると感じられなくも無かったが、その演技については、目が血走り、手が震え、大声で叫びまくる、と、狂気の演技としては とても分かりやすいもので、薄っぺらに感じる。
吉高の狂気は 虚ろな雰囲気で、どちらかというと静かな狂気。
桃李のそれとは かけ離れていて しっくりこない。
その後の展開にも無理やりの感が強く、全体的に違和感の多い作品だった。
さて、音量のレベルが変わり過ぎて、苦痛
小さいかと思えば、効果音のつもりか 背景音がやたら大きい。
セリフも聴き取りづらい
特に桃李の声は小さく、他の役者とのレベルが合っていない。
ヘッドホン必須
登場する舞台のレストランでは、スタッフが店内を走り回る無神経さ。
特にテラス席を設けていて、外と仕切りがない。床には当然ほこりが多くなる。
繁盛店の演出のつもりなのだろうが、ここら辺は本来監督が正すべきだろう。
終盤の暴力団事務所の光景でも、不自然さが目立った。
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