哭声 コクソンのレビュー・感想・評価
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悪魔の所在を指さす強烈なオチに着地する!!
よそ者がやって来て以降、村で頻発する憑きもの的猟奇事件を巡って、家族思いの警察官、謎めいた目撃者、怪しげな祈祷師等が入り乱れるサイコスリラーは、いつか観たジャンル映画の要素を随所に盛り込みながら、がしかし、かつて観たこともない強烈なオチに着地する。それを一言で言うなら、、、いや、止めておこう。恐らく誰もが漠然と感じている"悪魔"の所在を指さす本作の怖さをリアルで体験して頂くためにも。だからこそ、映画のテーマを割り振られ、それを完璧に体現する國村隼の俳優としての創造力に感服する。そして、アジアでしか描けない風土を物語の土台にし、観客を見事に震え上がられるナ・ホンジンの監督としての度量にも。
自分の物事を見る際の先入観や人によっての解釈の違いについて考えさせられました。
ホラーがやや苦手な僕にとっては、かなりスリリングであるとともに、解釈が分かれそうな場面も多く、現実世界のようにわかりやすく正解があるわけではない中で、どう選択するのがよいのか、を考えさせられました。
子役の方や國村さんの圧巻の演技は印象的で、あれくらい毎日全力で日々の仕事に取り組もうと自分の身も引き締まる思いでした。
「絶対に惑わされるな」と言われても…。
谷城(コクソン)という小さな町で、
次々と起こる怪奇な事件。
それは、ある者が狂乱し、
一緒に暮らす家族を皆殺しにした後、
自らも命を断つというもの。
その事件が起こるようになったのは、
ある日本人が町にやってきてからというので、
人々の疑いはその日本人に向けられるようになる。
そんな時、警察官である主人公の娘にある異変が…。
それは何者かに呪われ、
取り憑かれたかのようだった。
というお話で、
一見、ホラーサスペンスのようでもあるのですが、
そんな陳腐な言葉で片付けてはならぬ、
神々しくも奥深いものなのでした。
そして、國村隼さんの存在感と言ったらもう!
ポスターにひっそり書いてあった言葉。
「絶対に惑わされるな」。
いやぁ、そんなこと言われても、
見事に惑わされてしまいましたよ。
そして、ナホンジン監督作品を見た後に
味わうことになる余韻がまたそこにあります。
何を信じるのか、が試されてる?
映像は綺麗だし、村や家屋の舞台セットがリアル。
世界観や不気味さの演出は凄く良かった。
主人公の警官をはじめ、キャラクターも愛着が湧きやすかったです。
ただ物語が難しい……。
オープニングで聖書の一節が引用されるので、
キリスト教がモチーフなのはすぐに分かるけれども
元クリスチャンで多少聖書を読んでいた自分でも、このモチーフで結局何を言いたいのか等がいまいちよく分からなかった。
尺も内容の割にはちょっと長いかな。
後半になるにつれて、誰の味方をするのか、何
を信じたらいいのか疑心暗鬼になる緊張感は良かった。
もう、何なの!誰なの!あああ!という感覚は主人公とシンクロ出来るかもしれない笑
鑑賞後は、考察サイトを読むのが楽しかったです。
結局、謎はあちこちに散りばめられているけれども、
正解というものは用意されていないような気がするんです。
人は自分の信じたいものを信じるし、その人が信じたことがその人にとっての真理になる。
ある人物が、「悪魔だと思うなら、悪魔なんじゃないの」と言って姿も悪魔になってしまったのは、そういう事なんじゃないかと思います。
ナ・ホンジンって「チェイサー」も見てるけど、どうも要所要所辻褄が合...
ナ・ホンジンって「チェイサー」も見てるけど、どうも要所要所辻褄が合ってない気がして、映画の都合に合わせすぎている気がして、どうも入っていけない。そんな状態で見てるからどこがどう辻褄が合わないのかを考える気も起こらない。まあ心が折れてしまったって感じ。ただ、母国である韓国で自分が感じた問題点をエンタメ化できるのはとてもとてもとても素晴らしいことだと思う。日本では小さな小さなマーケットにしかならない。そこが韓国映画と邦画の決定的な差なのかな。
結局どういうことなの~?ってなる映画
日本人差別?それともアンチテーゼ?
悪魔はすべての人の心に宿る。。。よね?
2016年公開とのことだが、もっと昔のような気がする。悪い意味ではなく、本作は私にとって、サスペンス・ホラーのひとつの基準線になっているからだ。
無責任な個人の意見なので、ぜひ寛大な気持ちで読んでいただきたいのだが、
昨今のサスペンス・ホラー作品の共通項として、和洋問わず、″音″ のチカラを最大限活かそうとする演出が多くて、かなり食傷気味になっている自分がいる。
暗闇でそっと背中から近付いてきて、突然、大声で「わっ!」と嚇かすようなヤツだ。
映画館で鑑賞するときは、スピーカーのポテンシャルを最大限に使って恐怖を煽る。
ズルいな、と思う。驚いて当然だ。
本作にはそれがない。
展開で引っ張っていき、映像と演者の力で恐怖を作り上げている。
韓国の片田舎で警察官を務めているジョング(クァク・ドウォン)は、相次いで発生する怪事件に、日本から移住してきた男(國村隼)が関与しているのではないかと疑い始める。
その矢先、小学生であるジョングの愛娘にも異変が起こり、ジョングは藁にもすがる思いで悪魔祓いの祈祷師(ファン・ジョンミン)の力を借りることにする。。。
このほかにも、
白い服を着た謎のオンナ(チョン・ウヒ)
日本語ができる牧師見習?のイサム(キム・ドユン)
などが登場し、観客を引き込んでゆく。
韓国にはキリスト教信者が多く、その一方で、仏教も古くから根付いている。
本作は冒頭から聖書の一節が引用されたり、民間信仰的な悪魔祓いの儀式があったり、日本人の私には100%咀嚼するのは困難なのかもしれない。
本作をどう解釈するか、多数のサイトで論じられているので興味ある方はそちらをご覧いただきたい。
個人的には、この方の分析に圧倒されました。
ttps://note.com/maycrow_nte/n/n09c855036913
解釈やラストシーンの暗示する内容が論じられる映画って、いくつかありますが、本作についても、それくらい(解釈を明確化したいくらい)気になるってことですよね。なかなかスゴくないですか?(笑)
映画全体を覆う悲劇の空気感、
國村隼さんの好演ぶり、
最後の最後まで引っ張ってくれたストーリー、
それらに対して敬意を表し、アジア版『エクソシスト』の称号を贈るとともに、☆4.5を捧げるものです。
國村隼の怖さが異常
人は、見たい物だけ観る🫣
ある日突然に、平和な村できのこを食べたせいのか?
身体はドロドロになり狂ったせいなのか?猟奇殺人が起こる!
まぁーグロいです。
山に、住んでいる謎の日本人が容疑者にされる。
まさかの國村隼さん。
主人公の警察官ジョングの娘も、謎の湿疹や異常な行動で病院に行くも原因不明。
そこで、村の人から謎の日本人が災いをもたらしていると、百姓一揆状態になってしまう。
謎の日本人の家を捜査すると、呪いをかけた人物の写真やら、遺留品やら出てくる。そこでジョングの娘の靴を発見した事で、ジョングは謎の日本人が犯人で、呪いだと信じ込んでしまい…
この映画は、本当に賛否両論されるように作られているように感じましたねー。
ラストなんて、えー😱やし、なんで人がゾンビになる理由や、謎の日本人はいったい何者?で終わる?
宗教的な要素も、多く入っていて私は無宗教ですが、
閉鎖的な村で、大人がパニック状態になりお祓いやら、儀式やらされたら完全に狂った状態になり、🍄が原因ならなおさら。
結果的に、答えなんてなくて単なる🍄が原因で、謎の日本人も祈祷師もグルで、それに対する謎の女の存在で、ジョングは心がやられて悲惨なラストになってしまったんでしょうか?
ラストは、謎の日本人の聖痕は神父さんが、見たい物しか見えなくて、悪魔に見えていたのか?
私は、おもしろかったです。
國村隼の演技が大きく支える
<映画のことば>
父さんは警察官だ。
父さんがすべて解決する。
父さんが…。
猟奇的な事件が次々と起こり、村人の体には奇病(原因不明の湿疹)が現れる。
そういう不可解・解決困難な状況下で、市井には揣摩臆測が入り乱れて、ある者は医師に任せるべきだといい、またある者は祈祷師の力に頼り呪術で問題の解決を図ろうとする―。
そのなかでも、少しばかり(かなり?)ピント外れながら、娘のヒョンジを思いやる父親ジョングの姿が印象に残りました。評論子には。
さしずめ、ソフトホラーのストーリーが本作のヨコ糸であるとすれば、ジョングの父親としての娘ヒョンジに対する「想い」がそのタテ糸といったところではないでしょうか。
冒頭の映画のことばは、そこのとを指すものとして、本作の全体を通じたキーになっていると思います。
作中では最後の最後のエンドロール直前になって、初めて語られるのですけれども。
そして、映画作品としても、ともすれば単調なサスペンスものに陥りそうなところ、脇筋の―否、かなり共演にも近い?―謎の男(國村隼)か、いい役を演じて「流れ」を作っているように思われます。
それら、これらを併せて評すれば、佳作としての評価が適切な一本かと思います。
(追記)
主役を張ったクァク・ドウォンも、いい味を出していましたけれども…。ホント、國村隼の演技が光っていましたね。本作では。特筆ものだと思います。
善玉も悪玉も卒なく演ずる彼のキャラクターもあって、なかなか彼の正体がつかめない―。
そのことが、本作に「味わい」を付加していたことは、事実だと思います。
見る人によって結末が変わる映画
ゲームだったら面白かったんだろうなぁ・・・
なんじゃこれ
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