ディヴァインのレビュー・感想・評価
全3件を表示
パリの郊外で育った少女が、ギャングと関わり始め、気づけば危険な世界...
パリの郊外で育った少女が、ギャングと関わり始め、気づけば危険な世界へ踏み込んでいく。海外レビューで「女性版『シティ・オブ・ゴッド』」と評されていたが、その喩えはかなり合っていると思う。
手持ちカメラのスピード感、キャストの演技、どれもが生々しい。特に、ステージ上のダンサーに憧れる場面は切なさがあふれていて、彼女の夢の小ささと大きさが同時に伝わってくる。
少女たちの生きる世界の脆さと残酷さが否応なく突きつけられる。しっかり心に残る一本だった。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
カンヌでカメラドールを受賞した作品。 あまり期待せずに観始めたが、...
カンヌでカメラドールを受賞した作品。
あまり期待せずに観始めたが、最後まで一気に観てしまった。
これは(その体裁を取ってはいるが)不良少女の成り上がり物語などではなく、フランスという先進国で、中東やアフリカなどからの難民として底辺での生活を強いられている人々の生活と苦悩を、ドゥニアという少女の目を通して描いた作品だ。彼女は彼らの代弁者でしかない。
底辺から這い上がって行くための手段は恐ろしいほどに限られ、犯罪というその道を選んだとしても先に待っているのは破滅のみ。
それが分かっていたとしても、その道に入って行くという選択肢しか与えられない「持たざる人々」。
ストリートで育ち、警備員をしながらダンサーとして這い上がって行こうとする青年。
盗んだ金を持って彼との未来を選ぼうとするドゥニアに、それすらも許さない過酷な現実。
主役の少女も含め、素晴らしい演技、演出、そして重く深いテーマ。
久しぶりに素敵なフランス映画に出会いました。感謝感謝。
不良少女の成り上がり
全3件を表示

