パターソンのレビュー・感想・評価
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あえていうなら私は、不思議な出会いとか運命みたいなものの方が興味深...
あえていうなら私は、不思議な出会いとか運命みたいなものの方が興味深かった。例えば、ストーリー上ではそんなに重要ではないのだろうに、「双子」は何回も出てくる。周りに溢れていたのは意味があってもなくても、大きくても小さくても、そこにあるべきものとして描かれているように感じた。映像に関して詳しくはないけど、映像的な詩みたいなものがあるなら、こういうものの中にあるユーモアや修飾がそれに当たるのではないかと思った。 最後の詩がとても好き
同じ日なんか1日もない
退屈な毎日を退屈たらしめているのは結局、その人自身の観察眼なんだなぁという事を感じた。 大人になれば誰だってある程度決まったリズムで生きていくことになる。 一箇所に留まっているパターソンの生活もまた、単調だけど、彼の目には、昨日と同じものが、同じようには映っていない。様に見えた。 それがとても大切で、乗客の会話、お弁当箱の写真、 見た夢の話、バーの壁の写真、とかとか、たわいもないことの中に新鮮さがやっぱりあって、それをとても愛おしく思う彼の姿に、凄く憧れた。
パターソン
BDで鑑賞。
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」では、退屈さを感じてしまい、自分にはノンフィクション映画が合わないように思えていました。
劇的な展開がなく、淡々と主人公の日常を追体験していく。その中から、作品のテーマや監督の意図を紐解いていく。それが純文学的作品の魅力なのでしょう。しかし、近ごろの似たようなテイストの作品(ムーンライトなど)を観ても、とくに、心が踊ったり、おもしろいとは思えなかったのです。
けれど、パターソンは、そんな作品群の中では、比較的おもしろいと感じました。しかも、物語の展開としては、群を抜いて代わり映えがしないにも関わらず、です。
本筋は、主人公であるパターソンが、自分と同じ名称の片田舎の街でバス運転手として暮らしている、そのとある一週間のお話。
朝、起きて、となりで眠る恋人にキスをする。仕事へ向かい、運転をしながら乗客の話に耳を傾け、時間を見つけては詩をしたためる。夕方には家へもどり、芸術家気取りの恋人の相手をして、夜には犬の散歩に出かけて、行きつけのバーで軽くビールを飲んでから帰宅する。
映画の大半がその繰り返しであり、違いといえば、登場人物たちの会話や、主人公の書く詩の内容くらいで、絵的にはほとんど変わらない展開が続きます。劇的な、驚くような展開は皆無でした。
でも、なぜだか、退屈には感じませんでした。
彩りに乏しい彼の生活が、一見、華やかに思える恋人によって、さらに色を失っていく様が、なんとも切なく、滑稽に思えるのですが、不思議と愛おしくも感じられるのです。
いうなれば、そうーーまさに、詩的と呼ぶにふさわしい作品でした。
ジムジャームッシュ
恥ずかしながら、この監督の作品はこれが初めてである。名前は知っていたが、鑑賞していなかった。 過去の作品を見てみたい欲求にかられた。 パターソン…佳作である。劇中パターソンが作る詩の、「字」が好きだなぁ。
うーん
美しい内容だし、退屈ではありません。 10代(30うん年前)に見たジム・ジャームッシュ映画はとてもカッコよく新鮮に思えたが、なんだかマンネリ。 「精神的に自由」がジム・ジャームッシュのテーマに思えるが、表現方法がどうにも80年代のままな気がする。 その時代のストリートカルチャー感覚のままなのか、ジム・ジャームッシュは相当の頑固者か。 はたまたただ私自身がそう言ったうんちくをのたまいそうな人を連想させるものに嫌気がさしただけなのか。 変化を嫌うアナログ好きの人にはいいのかも。 見ていて飽きないし、普通に淡々と進むのは好みなので☆2つ。
「客観視」という目線で気づく、毎日の特別さ。
ある人間のなんてことのない日常をただ客観視するだけ。その中で観る側は様々な変化に気づく。そんなミニマムな方法で、「繰り返しているように思える日常も、意外と変化してるんだよ。焦らなくても大丈夫。」って言ってくれているように感じる。あるメッセージを、描き切るのではなく削ぎ落とす方向の手法で描いた斬新かつある意味とても巧妙な映画だった。
水を少し多めに飲む
微妙な表現が連綿と続く。彼女は美しいが、あまり愛すべき要素を感じさせない。愛らしいが悪さをする飼い犬。毎晩、バー通い。同じようで同じではないが、味気ないこの日常に満ち足りることができるのだろうか。しかし、主人公は、詩人的目線で淡い濃淡で描かれる日常をよく味わって愉しんでいるようでもある。それは実人生を豊かに生きる心得かもしれない。
バスの運転手による詩的な7日間
全体を通して、淡々としている。あまり夫婦にも見えないのだが、互いに愛し合っているのだろう。双子がキーワードとなっていて、時折、クスリと笑える作りになっている。平凡な日常を送っている、男性諸君にオススメ。
2回観たくなる
街並みや建物は古くて暗い 毎日 同じことの繰り返し 低収入 ネガ要素が背景にいっぱい でも2人(マーヴィンも入れて3人かな)は幸せ 互いを、日々を、とても慈しんでいる なんでだろう?と追い続ける作品 チラッと映る制服に身を包んだ写真から、 元軍人? だから詩を書く? だから日々を大切にする? といろいろ想像が弾ける
すンばらしい!!久々に最高傑作を観た! すべてのシーン、セリフ、表...
すンばらしい!!久々に最高傑作を観た! すべてのシーン、セリフ、表情、光、音楽、笑顔、良いっ! マーヴィンかわいすぎる! ナイトオンザプラネットが大人になったような作品。ジャームッシュ監督、いいわ。素敵に歳をとっているのだなー。
まあまあだった
生活のスケッチで構成されており、ストーリー展開が弱くて物語に引き込まれることがなく眠くなる。そこは自然に丁寧に撮られてはいるもののすごく苦手なタイプの映画だった。恋人なのか奥さんなのか、エキセントリックな女性で大変そうだなあと思った。部屋を塗ったりするのを気づいてあげて褒めてあげないといけないのかと思うと極めて気が滅入る。
主人公が詩人で、バスの出発前に創作していたり、小学生の女の子と詩で交流するところがよかった。そういった面でもっと引き込んでくれれば好きな映画になっていたと思うと残念だ。犬に嫌な事件が起こるのではないかと心配だったが何もなくてよかった。
詩も毎日も同じ 272-6
毎朝同じ時間に起きて嫁にキスしてバス運転して犬の散歩してっていうルーティン化した毎日。そんな変わり映えしない日々に幸福を感じる男の一週間を切り取った話。変わり映えしない日々って悪くない、毎日が微妙に違うんだから。って映画。
久々のジム・ジャームッシュ
ジム・ジャームッシュは大好きな監督。「ダンバイロー」や「ナイトオンザプラネット」などの映像や印象深い言葉に憧れていた。このパターソンは、市バスの運転手に取り巻く繰り返しの日常の中で一喜一憂する様を、ユーモラスな面も入れながら、丁寧に映像にする。中でも各俳優の表情は素晴らしく、一つ一つの言葉も魅力的。そんな空間に接することができ、僕にとっては間違えなく楽しい時間を過ごせた。
ジャームッシュ作品の中で一番好きかも
なめらかな映像。なにも起きないイベント。詩的なセリフ。 ジャームッシュが1周回って更に円熟味が増してきた。 自分的にはジャームッシュのベスト作品かもしれない。 この映画を映画館で観れてよかった。
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