「詩人の一週間。士官学校上がりのバスドライバーの一週間。」パターソン bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
詩人の一週間。士官学校上がりのバスドライバーの一週間。
ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ2021の鑑賞3作目。
コレはトリコになりますわ。ヤバいくらい好き。日常のルーチンを通して描かれているモノの意味を深読みする時間を与える間の作り方。なんの特別感も無い、ありふれた街の風景。淡々とした台詞回し。想像力を刺激する設定と登場人物達。コレはヤベー、惹きつけられますわw
帰り路で見かけた少女は自作の詩を「秘密」のノートに書き溜めている。双子の姉は母親と2人でビルの中にいて用事を済ますのを待っているのだと。
「双子」の片割れは人と過ごし、
「双子」のもう片割れは一人で秘密のノートを開く。
誰にも見せない秘密のノートは、誰にも見せた事の無い自分自身の人格の一面。コピーを恋人に見せようとした、その日に、恋人の愛犬に微塵に食いちぎられる。
自分自身を失った気分で滝を眺めているトコロに現れた不思議な男から渡された白紙のノートに、自分の中にある、もう一人の自分が語り始める。日常の何でもない内心を、別の人格が眺めている様に。
そんな感じ。
双子。アメリカではマイナー人種の恋人。彼女が描く白黒のオブジェ。インド人のバス運行管理者。チェス好きで金欠なバーのオーナー。恋人をフェイクガンで脅す男。詩を愛している不思議な日本人。
そこに意味を見いだそうとすれば、トコトン噛み締められる、正に詩の様な映画だった。
コレは見ておくべき映画だと断言出来ます。名作でも傑作でも無いけど、強烈な引力で惹きつけられる映画です。
にしても。
な、な、永瀬?
ここで、永瀬?
aha、って何?
え?え?え?
まぁ。あの、超美女の恋人に新しいノートをプレゼントさせたくなかったんですかね?愛の物語になりそうだから?
なんか、大阪の男が、半分ファンタジーで、ニヤニヤしてしまいましたw
今晩は。
ナント、”ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ2021の鑑賞3作目。”ですと!
愛知県では、ワンコさんから教えて頂いたのですが、10月からです‥。(涙)しかも、大都会・・。
ゴルシフテ・ファラハニのアーティスティックで日々を楽しんで生きる奥さんの姿も魅力で、2回観ましたねえ。(一度は地元のミニシアターにリクエストしたら、かけてくれました。)10月までに、収束するかなあ・・。では。