「『目新しさはほぼ皆無』」ザ・モンスター 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
『目新しさはほぼ皆無』
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自宅にて鑑賞。全体にテンポが悪く退屈だった。肝心のクリーチャーは骨ばった真っ黒けでよく判らなかったが、前足(手)が長く、四角い頭部だけ見ると『新エイリアン 最終繁殖('15)』に登場したのを彷彿させるデザイン(畏れ多くも『GODZILLA ゴジラ('14)』にもやや似ている)。ただこのクリーチャーが発する喉を鳴らす音が、何かのアイドリング音かヘリコプターの羽音の様でそこは佳かった。定石通りの意外性に欠ける流れに母娘愛と云う物語的な落とし所も取って附けた様で有り勝ち。凡作以下で魅せ場も少ない。40/100点。
・散々繰り返される過去のフラッシュバックシーンが矢鱈に多く、諄さが際立った。間延びした展開は緊張感が途切れるだけでなく、リズムが摑み辛く、最後迄乗り切れずに終わってしまった。
・序盤の車が森の中をドライブするシーケンスをよく見ると、左側の道路脇に小さな標識が建つゴミが固められた同じ場所を二度通過している。
・当初、Z.カザンが演じた“キャシー”は、E.モスが予定されていた。ネタバレすると、このキャラクター、その存在を“リジー”のE.バレンタインに再認識させる以外、酒に溺れただらしないアル中で、指を鳴らす同じ癖があるとは云え、結局無駄死にしか出来無かったと思ってしまったのは、意地が悪過ぎるだろうか。
・鑑賞日:2019年1月27日(日)
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