ヴァイラルのレビュー・感想・評価
全8件を表示
寄生虫によるウィルス感染
世界中がコロナ感染した以前の映画。感染が確認されて外出禁止になり、数日分の食料薬品などが届けられる。
外出禁止なのに、エマとステイシーの姉妹の家にはステイシーの彼氏が忍び込み、一緒に過ごす。父は母を迎えに行ったまま、規制が厳しくなかなか帰宅できない。それをいい事に彼氏と過ごす。この彼氏、観ていて腹立たしい。家に届けられた食料は人数分しかなく、エマはキチンと日にちをつけて管理しようとしているのに、勝手に食べ始める。自分の家に帰って食えー!マスクは遊び半分でつけるし!マスクをつけながら変な踊りをして、アジア人!とふざける。欧米人からするとマスクをするのはアジア人(日本人)のイメージなんだろう。ここで言ってやりたい、数年後世界中がマスクするんだよ、重要なんだぞ、馬鹿にするんじゃないよ!
この映画でも、寄生虫の発端は中国になっていた。そこもなんか皮肉っぽい。それにしても隔離された都市を空爆しちゃうのはちょっと酷いけど、そこが映画だな。
工夫の跡は見られるもののゾンビものの枠組から脱け出せず
使い古されたゾンビネタのバリエーションの一つ。
寄生虫がゾンビを生み出すという設定だが、原因が化学薬品でも宇宙生物でも呪術でも基本的にやることは同じ。要は不死身で人間を食う、それだけであるw
本作の場合、高校生の姉妹と男友達、親たちののんびりした退屈な日常をたっぷり描いた上で、そこに突然ゾンビが登場するという日常と非日常の対比が工夫と言えば工夫だろう。
また、視点が姉妹と男友達、隣人らの狭い世界に絞られていること、多数のゾンビに何度も何度も襲われるシーンより、寄生虫に侵されていく過程をじっくり描き、その除去の努力などを描いていることにも、やはり工夫の跡が見られる。
この工夫により同種作品より若干のリアリティを感じさせるが…所詮はゾンビものの枠組から出るものではなく、最後には食傷させられてしまうのであった。
コロナ禍?
ブラムハウス製作のパンデミック・ホラー。本国では劇場公開予定だったのが配信に変わった模様。冒頭、「虫インフルエンザ」と呼ばれる感染症が蔓延し、発生源の中国が隠蔽しないように・・・というニュースの音声が流れる。
・・・コロナウイルスの事か?
製作者は当時あと数年でこんな世の中がやって来るとは思っていなかっただろうが、まさか予言のような形になるとは驚きだろう。
本作には劇中で「ゾンビ」というワードが登場するものの、ゾンビ映画ではない。あくまでも寄生虫に侵された感染者である。感染が進むと目が見えなくなり、耳の穴から虫の触手を出して人を襲う様はまるでゾンビの様だが、どちらかと言うと96年公開の「パラサイト」が近いかも知れない。
主人公らは学生であり、10代ならではの恋愛模様等も描かれている点も「パラサイト」を思い起こさせる。だが本作の場合、物語の規模が極めて小さく、ほとんど家の中の出来事で構成されているのである。その良い点は周りの情報が遮断され、孤立したような絶望感を味わえる点だ。外出禁止令が発令され、町中に人の姿が消えた様は不気味である。難点としては、絵的に見て非常に地味な所だ。時折感染者が家に侵入したり等のイベント等で盛り上げてくれるものの、全体を通して大きく盛り上がれる部分が無いのである。なので終盤まではかなり退屈だった印象だ。
だが、姉妹の強い絆を主なテーマとして描いており、それを違和感なく盛り込んでいる。テーマとしてはありきたりだが、ドラマパートも主軸をしっかりとしたからこそ、恐怖だけに頼らない作品が出来たのだろう。
設定はありきたり。
設定はビックリするほど、ありきてりです。でもそこそこ面白い。定番姉妹の姉が感染。そして妹の憧れの男と協力し合って最後は結ばれると言う。分かってても観てしまうと言う吉本の新喜劇状態。ただもっと寄生虫人間の出番や襲うシーンが欲しかった。ほんと最小限の出番だったのが悔やまれる。それと余談なんだが、国からマスクが届いた時、ふざけてマスクをかぶりキャッキャっ言いながら「アジア人みたい」って小馬鹿にするシーンがありやっぱり西洋人って差別意識が根強いんだなと痛感。
.
自宅(CS放送)にて鑑賞。寄生虫を介して拡まる感染系ホラー。血液から媒介し、寄生されると嘔吐、発熱、食欲旺盛等の症状が出る反面、盲目となり、代わりに耳や口から触手がウネウネ出て来る。触手や寄生虫系等のアイデアは『パラサイト('98)』を髣髴させるが、本作では規模がウンと縮小されており、ほぼ三人の登場人物のみにより物語は運ぶ。政府により隔離され、外出等が制限されてる割に街は自由な雰囲気で、他にも違和感を憶える箇所が散見出来た。B.オバマ前(撮影時の)大統領が冒頭で顔を出すが、出色はその程度。60/100点。
・じっくりと進行する展開は丁寧な作りで好感が持てるが、それらとは対照的にSEやBGMと相俟った効果抜群なショッキング系の演出が数回登場した。大きなテンポの崩れや逸脱したご都合主義等も少なく、スケール感の捉え方さえ気にならなければ良作と云える。
・感染者同士がコミュニケーションをし、共同体として意思の疎通を図る様な描写があるが、この辺りは不気味な寄生虫のイメージも重なって蛞蝓系の怪作『スラッグス('87)』を想起した。
・当初、'15年5月に翌年('16年)2月に劇場公開されるとのアナウンスがあったが、いつの間にか上映予定スケジュールから外され、'16年7月29日、本国米国内のVOD(ビデオ・オン・デマンド)上にてリリース(初公開)される運びとなった。
・鑑賞日:2018年1月15日(月)
迫り来る寄生虫の恐怖。極限状態で試される姉妹の絆。
【賛否両論チェック】
賛:寄生虫によるウィルスの脅威から、なんとか逃れようと孤軍奮闘する主人公達の姿が、パニック映画ならではの演出満載で描いていく。極限の状態における姉妹の絆にも、思わず感動させられる。
否:急に驚かせるシーンがかなり多いので、苦手な人には絶対に向かない。
感染症が蔓延した世界で、隔離された地域に暮らす主人公達が、迫り来る感染者や政府の圧力からなんとか生き延びようと奔走するという、雰囲気としてはデンマーク映画の「レジデント」に近いようなイメージです。ただ本作が他の作品と違うのは、ゾンビウィルスではなく宿主を操る寄生虫による〝虫インフルエンザ”であるということ。現実にも起こりうる脅威に立ち向かう家族を、ミクロの視点で描いていきます。
そしてこの作品の核となるのは、主人公のエマとその姉・ステイシーとの絆です。最愛の姉の感染が判明した時、エマはどう行動し、どんな手段を取ろうとするのか。極限状態における家族の愛からも、目が離せません。
急に驚かせるようなお約束のシーンは多々あるので、苦手な人には向きませんが、パニック映画が好きな人には是非オススメです。
全8件を表示