劇場公開日 2018年2月1日

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「思い切って主人公の宇相吹を沢尻さんにしたらもっと面白かったような気がした。」不能犯 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5思い切って主人公の宇相吹を沢尻さんにしたらもっと面白かったような気がした。

2019年2月11日
PCから投稿

明確な殺意を持つ行動であっても、殺害が不可能な場合は罪に問われない。

例えば呪い殺そうとしても罪には問われない。これを不能犯というらしいです。

主人公の宇相吹正(松坂桃李)は正体不明の人物で、電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれる。

ただしその殺意が純粋なものでないと依頼者も殺されてしまう。

殺害方法はマインドコントロールによるプラセボ効果と映画では説明していた。

プラセボ効果とはいわゆるニセ薬効果。

ニセ薬でも効果があると信じていれば病気が治るということです。

でも逆に悪くなる方だからノセボ効果かな?いわゆる病は気からというやつです。

この方法でどんどん依頼を実行していくのだけれども、いずれも不能犯で、犯罪が立証できない。

これを追っていく刑事が多田友子(沢尻エリカ)で、登場人物の中でただ一人マインドコントロールがきかない体質の持ち主です。

原作では男性のキャラで、立ち位置が違っていたけど、女性にして沢尻さんになっていたので、映像的には派手な感じになってよかったと思う。

内容は最後以外は原作とほぼ同じで、何が正しいいことなのか悪いことなのかよくわからない。

正しいと思うことが悪いことになって、悪いと思うことが正しかったりする。

そして最後は皆死んでしまうみたいな世界観になってます。

最近はキッチリ原作通りという映画が多いけれど、この映画の場合は設定の細かい変更はあるけれども、前半はだいたい原作通り、最後の方だけ前半に伏線を入れていた映画オリジナルの事件が起こるという作りです。

原作を知っている人でもネタバレのないところを楽しめるようになっていた。

CGもそこそこ使って見せているし、そこも実写化の見所かもしれない。

構成は原作と同じで、一話完結のオムニバス形式みたいになっていて、ゲスの極みみたいなキャラがたくさん出てきて面白かった。

特に真野恵里菜さんや小林稔侍さんはこういう映画に出るイメージはなかったので、ちょっと驚いたけれどもそこそこ合っていた。

でも松坂桃李さんの宇相吹は合ってなかったような気がする。

人気とか興行とか考えるとしょうがないのかもしれないけど、別の人がよかった。

原作物で無理だとはおもうけど、沢尻さんもイメージ的には宇相吹側の人間という感じがするし、替えるなら思い切って主人公の宇相吹を沢尻さんにしたらもっと面白かったような気がした。

Push6700