「天才不在、押井版と比べて」ゴースト・イン・ザ・シェル ミッドナイトさんの映画レビュー(感想・評価)
天才不在、押井版と比べて
押井版の影響を端々に感じるが、実写版ならではの見せ場が不在なり。
そもそも原作自体はマニアックで大衆性が無いものを、押井守が原作の設定や世界観を拝借してこう解釈したら面白いよって提示してくれたのがアニメ版。
主人公が自分のアイデンティティを探すってテーマは今作でも踏襲してるようだが
実写版のCGなどは確かに凄いのだろうが、ただ映像情報が多すぎて逆にセリフ情報が入ってこない。特に近未来の街並みは情報過多でゲームなら良いのだが実写で見せられるとお腹一杯。
押井版の魅力って小難しく哲学めいた台詞の中にたまに刺さる名言
「そう囁くのよ、私のゴーストが」
「どこへ行こうかしら、ネットは広大だわ」
とかにゾクッときたものだが、そういう良さは感じなかった。
って事でアクのなくなった近未来アクションスリラーって感想。
情報があんまり出てないが桃井かおりが良い芝居してる。
アニメではできない部分としては、ほぼ身体はCGだらけの中でスカヨの顔芝居があると安心するぐらいか。
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