劇場公開日 2017年4月7日

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「ダメだった…」ゴースト・イン・ザ・シェル ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ダメだった…

2017年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予告を観た時点で、スカヨハが窓を割って飛び込んでくる姿勢がどうにも鈍重で、「センスないかも」と危惧していたのだけど、やっぱりどうにもダメだった…
映画的あるいはSF的なイマジネーションを刺激するようなカタルシスが兎に角まるでない…
語り口にリズムがまるでない… (こっちは押井版もあまり変わらんが…)
スカヨハの体さばきももともとはアクション向きではないんだね、ブラック・ウィドウとしては頑張っていたけど…
20年前の『攻殻機動隊』35年前(!!)の『ブレードランナー』のイマジネーションを超えるところがひとかけらもないというのはやはり、この実写映画化の価値がいかほどのものかということを表しちゃってると思う。残念だけど…

ぱんちょ
Toruさんのコメント
2017年4月8日

昨日、見てきました。正直言って「残念」、攻殻機動隊のアニメファンとしては、スピルバーグが9年も前に映画化権を購入して、「満を持して」登場すると思われた作品がこれとは、本当に、「もったいない」の一言。そもそも、押井監督のゴーストインザシェルは、「哲学的」要素がベースにあり、その中で、士郎正宗氏の漫画で描かれた「近未来」の背景にある「ネット」社会の到来で、「命」とか「個」とは何なのかを考えさせるストーリー仕立てになっていて、ハリウッドの「エンターテイメント」との世界と融合させるには、かなりのテクニックが必要だったと思われます。まあ、日本人的感覚とアメリカ人的感覚でとらえ方が変わるとは思うのですが、はっきり言って、「不完全燃焼」としか言いようがない作品でした。シーンごとの映像はかなりうまく取れているにもかかわらず、作品全体の「構成」の仕方に失敗の原因があると思われます。端的にいうと、攻殻機動隊を知らない人でも、「わかりやすい」といこと、知っている人にとって、「ここまでやるか」という盛り上がりが、残念ながら、不足していたと言わざる負えません。私自身、「攻殻機動隊」の大ファンであり、実写化に当たっては、スピルバーグが惚れた素材であること、期待度は300%といったところでしたが、「残念」!但し。、これは、あくまでも私の主観です。アメリカ人にとっては、ひょっとすると「斬新な作品」に受け止められるのかも。
もう少し簡単に言うと、プロデューサーが「トランスフォーマー」や「パシフィックリム」を手掛けているとのことなので、「アイアンマン」のような構成にすれば、面白かったと思います。つまりは、①登場人物の背景をうまくストーリーの中に入れて登場人物の行動の要素を観客にわかりやすくする②アクションのシーンを細部まで表現する③主人公が何を求めているのか、最初から分かりやすくする。これに尽きると思われます。次作があれば期待したいです。

Toru