「ママの気持ちがわかる。」僕と世界の方程式 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
ママの気持ちがわかる。
ネイサンが金髪女子に教えてもらっていたのピアノ曲は、
バッハの平均律グラヴィーア第1集第1番ハ長調です。
聞き覚えありまくりだけど曲名が!でてこなーーい!!と思って、
鑑賞後に調べたらコレとわかりました。すっきりしました。
サリーホーキンス演じるネイサンの母がとてもよかったです。
息子の世界への接点が少ないから、息子に懐かれない、母も息子が理解できない。
でも、確かにこの母は息子を大事に思っている。
息子と自分とを繋ぐ役目の夫であり、替えがたい愛しい夫を事故で亡くし、
息子とうまくコミュニケーションがとれず、寂しさを抱える母に、
終始共感して観ました。
そして、Mr.ハンフリーズとの一筋縄ではいかないロマンスの予感もよかったです。子供のために滅私することだけが強調されていなくて、いいなと思いました。
あえてMr.ハンフリーズといいますが、この方も切なかったですよ。
(そして後で役者の年齢みてびっくり・・・年下だった・・・うっそー)
病名を思い出せなくてごめんですが、硬化うんぬんだったと思うので、
ALSとかそういう病気なんですよね、きっと。ホーキング博士が引き合いにだされていましたし。
排泄・性機能の不安はつらいです、きっと。想像が追いつかないくらい、
つらいでしょう。ふてくされるのもわかります。
自助グループに参加し、苦しみを誰かに発信できるようになったのは、
いい進歩ですよね。がんばってね。ジュリーをちゃんと口説けますように。
子供たちの成長、悲哀、葛藤も、切なく苦しく伝わってきてよかったのですが、
大人たちが私にはよりぐっと来ました。数学オリンピックの英・中両国の監督以外は。
英国の監督は「おみおくりの作法」のジョン・メイ役の人ですね。
今回の役は40代後半に見えました(ごめん・・・)。
1つだけ、心臓に悪かったことをぼやいておきます。
普段、車を運転中に子供と喋っちゃう大人のシーンを見ると、
事故フラグと早合点して、めちゃくちゃはらはらいらいらしてしまう私ですが、
不覚にも(?)この映画では事故フラグを感じていなかったので、あの事故には本当にショックでした。
運転中に会話すんなとはいわん。頼むから、話し相手の顔を見ないで、前だけ見ていて欲しいの。怖すぎるから・・・・。ほんとうに怖いから・・・
あと、アイザック役の男の子に激しく見覚えがあって、何で見たんかをめっちゃググりました。もうググりまくりました。
したら、イミテーションゲームでアランチューリングの少年時代をやっていた子ですって。アレックス・ロウザーだって。めもめも。すっきりした!