「X-MENのシリーズとしては別に見たくなかった。」LOGAN ローガン 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
X-MENのシリーズとしては別に見たくなかった。
ウルヴァリン(ローガン)を、MARVELシリーズから完全にスピンアウトして家族愛に焦点を当てて作られている。
ほかの方のレビューだと人間ドラマとして評価されているけど、私にはそんな風には受け取れなかった…。
唸りをあげてアダマンチウムの爪と不死身の体で敵に飛びかかるウルヴァリンの姿はなく、薬漬けで不死の能力を失いかけメンヘラと化したローガンが、ちょっとの運動量でヒィヒィいいながら戦っている。プロフェッサーは90代になり、ボケて能力の制御が効かない上にトイレすら1人で出来ないもうろくジジイ…。本編シリーズでは鋭い爪で戦ってもほとんど出血すら見られなかったのが、この映画では頭や首を普通に串刺しのように刺して血ブシャーするので、やたらとハード。
自分のDNAから産み出され同じ体質を持つローラを守ろうとする事で家族の温かさを知り、子の為に自分を大事にしようと再生に向かうストーリーの方が救いがあって良かったのでは、と思う。家族愛に溢れるエンドカットは美しいが、結末としては収束が見えなくて「うーん、何だったんだろ?」感が残る。
感想を一言で述べるならX-MENファンが観て喜ぶ映画ではないと思うが、かと言って(駄作だとかそういう事ではなく)誰が観ればこの映画は面白いのだろう。シリーズの未来の1つを描くパラレル設定だとしても、観て楽しかったりローガンの違う一面がみられて嬉しい、という感覚には私はなれなかった。
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