劇場公開日 2017年1月7日

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「分かりやすいキム・ギドク作品」The NET 網に囚われた男 豆さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0分かりやすいキム・ギドク作品

2017年2月15日
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鑑賞方法:映画館

キム・ギドク作品って正直、抽象的だったりよく分からなかったりするのがある。これは分かりやすい。

北朝鮮の漁師、漁師といっても小さな船で魚を網で捕まる漁。それで妻と7歳になる娘を養っている。
いつものように漁に出るんだけど不幸なことに網がエンジンと絡まり船が故障。流されて南(韓国)に…韓国にとっては不法入国。脱北?スパイ?となる訳で…

主に取り調べのシーンがメインになるわけですが、なかなか見応えありです。
韓国側からすれば、この男はあの独裁国家で洗脳されてる可哀想な人民。でも男はそんな事一切思ってないし、ただ愛する家族の元に帰りたいだけ。
韓国側、北朝鮮側といった国家の体裁もあったり言葉では同士と言っていても南北の戦争からのわだかまりがあったりと真の意味での南北統一とは…と真摯に訴えてる作品かと思います。

捕まえられた魚はもう駄目なんだ…彼が選んだ選択と幼い子の笑顔が心に突き刺さる。

豆