「映像は好き」ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 ルルさんの映画レビュー(感想・評価)
映像は好き
原作はちょうど虹村兄弟戦のみ読んでいた。ので何となくの設定は理解しつつも、詳細はまったく初心者な状態で観た。感想としては、原作に忠実だったのだろうが、やっぱり実写だとどうしても不自然で強引なストーリー展開が目立ち「え…??」感が否めなかったように思う。
まず好きな点としては、映像美がとてもよかった!邦画のCGってやっぱり洋画と比べるとチャチで安っぽくなりがちだけど、本作のスタンドのCGはかなり気合いが入っていたためバトルシーンも迫力と説得力があったように思う。あとは虹村兄弟を演じた役者さん(岡田将生と新田真剣佑)の演技がとても迫真で好きだった。元々岡田将生は銀魂の映画で観て個人的に推していた俳優さんだったけど、新田真剣佑は他のドラマとはまったく違う役どころでもかなり上手く芝居をしていて驚いた。イケメンだけじゃないんだ…演技も上手いんだ…みたいな。すごいなあ。あとは小松菜奈チャンがかわいい。
気になった点としては、やはり説明が無さすぎる。地の文で解説を入れたりはあったが、個人的に映画で冒頭にナレーションで状況解説させるやり方はどうなの…?派なのと、あとはそもそもスタンドが何なのか、登場人物たちの心理描写はどうなのか、髪の毛のくだりは何なのか、甥は何のために出てきたのか、1人目の岩になった悪者は結局なんだったのか、小松菜奈と神木隆之介はどういう役回りなのか、神木隆之介のスタンドはどうなのか、最後のおもちゃの攻撃については何の説明も追求もないのか、などなど、1本の映画作品として見た時に端折っちゃいけない深い部分を全部すっ飛ばしてしまったため何となく1、2時間くらいずっと前置きを観ているかのようで、「いつ本題に入るんだろう…?」という気がしていた。登場人物たちの深堀りがまったくないのと(最後の最後で虹村兄弟の過去の描写があったくらい)、主人公と甥と神木隆之介と小松菜奈を深く繋げる描写がないため、「君たちそんな関係性だったっけ?」とめちゃくちゃ薄く感じてしまった。全てがまとまらず中途半端になってしまった感がすごい。あとは原作では気にならなかったけど、映画だと特に主人公が一体何を考えているのか、性格はどうなのかがあまりにも掴みどころがなさすぎるように感じた。2次元のセリフや反応を演じるって難しいんだろうなぁ。
感想は以上です。ボロくそ言ったみたいになっちゃいましたが、映像としてのクオリティーが高かったのと、役者さんたちがみんな個人的にとても好きな方たちだったので総合的に楽しく見れました。