「社会派映画。差別問題の難しさ」サーミの血 ちびメガネさんの映画レビュー(感想・評価)
社会派映画。差別問題の難しさ
北欧スウェーデン、
ラップランド地方の先住民族
サーミ人(ラップ人)の
迫害について描かれた作品。
サーミについて、
何も知らなくても理解できる内容、
ストーリーでした。
また主人公エレ・マリャの
少女時代を演じた
レーネ=セリシア・スパルロクさんから
セリフ以外の仕草、表情だけで
感情・思考が伝わってきて、
差別をされる側の辛さが
とても伝わってきました。
今作のベースは
人種差別の話ではありますが、
私たち、日本人の日常に
当てはめて考えると
より身近な内容の映画として
考えさせられるなとも思いました。
サーミ人がなぜ差別されるのか?
要因として、脳レベルの低さ
(脳の大きさの違い)も
有るのかもしれませんが、
もっと簡単に考えれば、
「貧困」「職業」「体臭」に対する
差別と言えると思います。
私も小学生の頃、貧困を理由に
イジメられている子を見た事があるし、
体臭に限らず、誰だって臭い処には
近寄りたくないですよね?
今、日本で農業・漁業を見下す人は
少ないと思いますが、
アルバイトなどの「非正社員」に対して
職業差別意識を持つ日本人は、
けして少なく無いと思います。
(私も時々、理解ない人に蔑まれます。)
この3つの課題のうち
体臭については作中で触ていて、
あまりお風呂に入らない人など、
体臭があまり良くない人にも
ぜひ見て、セリフを聞いて、
気付いて欲しいなと思いました。
大学生、民族・歴史に興味がある人
以外にも、
小・中学生の子の親子、
驕りがちな大人など、
色々な人の目に触れて欲しいな〜
と、感じる作品でした。
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