アシュラのレビュー・感想・評価
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ファン・ジョンミン節、炸裂。
・韓国を舞台にマカロニウエスタン的な、大惨殺バイオレンス劇がやりたかったのかな
・主人公がくそド天然野郎なんだけど、自分はできる奴だと勘違いしてて、すべてがから回る感じがナイス
・イライラを溜めて溜めて溜めてでっかい一発の花火を打ち上げるんじゃなく、ちょびちょびと破裂させていく感じ
・市長めっちゃ悪い奴みたいに描かれてるけど、冷静に考えたら、市長がいちばん理想の生き方じゃないか?
・市長の周りは、それぞれに何か恐れているものを抱えている
(認められたい、妻を傷つけたくない、刑務所入りたくない、死にたくない等々)
・しかし市長にはそれがない。だから常に上のポジションに立ってしまう
・恐れるものがないから、周りにとってはそれが脅威である。常に弱みを握られる。
・自分を徹底的に大事にして、自分は大丈夫だという根拠のない自信があって、恐れるものがない、予測できないこと起きても即解決
・その市長の生き方は、やっていることの善悪を別にしたら、一番健康的な生き方といえるのではないか
・芯の通った生き方
・美女と野獣のガストンみたいなキャラクターはひたすらウザさがすごいのだが、市長には不思議とそれがない
・異様だけど人として芯が通っていて迷いや恐れがないから
・ダークナイトのジョーカーにも通ずる魅力かも
・善の顔をした悪でもあるし、悪の顔をした善でもある市長の中性感
・そういう善悪入り混じった役をやったファンジョンミンの力はすごい
・ナ・ホンジン監督の「コクソン」の祈祷師の役柄ともリンクしているし、今作のキャスティングにも影響したのでは
・検事役の人もファン・ジョンミン同様、「コクソン」の主要キャラだけど、別監督の作品で、絡みまくってるのもおもしろい
・誰か人のため「だけ」を思って何かをやるというのは、胡散臭いことなのではないか。
(自分に恩を着せるために仕向けている場合もあるから)
・だからいっそ徹底的に自分を喜ばせるためになにかをするというほうが潔い生き方なのかもと思いました
おうち-170
生き地獄。
『工作』が素晴らしかったので、ファン・ジョンミンさんとチュ・ジフン오빠のコラボがまた観たくなった。
そこにチョン・ウソンさんまで!
これは😍祭りやなと思いきや。
全員悪いわーー。んでその演技がうまいわー、ファン・ジョンミンさんはほんま憎たらしいし、
チョン・ウソンさんも見てて怖いし(カーチェイスのシーンと葬式のシーンは、追い込まれた人間の本性が怖すぎて、演技とは思えない)、
唯一の癒しと思っていたチュ・ジフン兄さんも...腐ってる😱
暴力。カネ。ゆすり。妬み。嘘。血。クスリ。裏切り。政治の腐敗。私利私欲。
これら全てあります。セリフにあるけど、ほんとに地獄に道連れ。想像を超えてました。
アイゴーが連発するけど、ほんまアイゴーですわ、この中のどの人物にもなりたくない、関わりたくない。
そんな汚さが緊迫しながらずーーっと続きます。
韓国映画ですが、ゴッドファーザー感と昭和感感じる。とことんやりきっているし、人間の狡猾さ、汚さをこれでもかと見せてくる。見てて結構苦しいです。
各々の俳優の力量がちゃんと備わっているからこそ成せる業。
感服しました。
心が折れます
いやー、韓国映画ってすごいレベルまでいってますね。
「ニッポンスゴイ」ばっか言ってたら、ほんとに置いていかれるよ!
とりあえず今作。
刑事・検察・市長、みんなクズ。
まぁ、主役の刑事は、ちょっとイケメンでフワフワしてるから、演技がうまいのかどうかよくわからんかった。日本でいうと、中村トオルとかの系列かな、って印象。
この映画で一番話題になってるのが市長ね。
もう、むちゃくちゃすぎて半分マンガのキャラみたい。
しかしここまでやりきるのは立派。
検察も一見まじめなおじさん。情報を得るために刑事をボコボコにする、まあ悪いやつなんだけど、みてる側としては、正義のためだから他の二人よりちょっと贔屓目にみてたわけ。
で、
最後の襲撃シーンね。
検察の人のあの行動ね。
「心が折れた」瞬間を、これほどまでに直接描いたのは
他ではあまり思いつかないなぁ。
「まじでやるんですか!?」って、こっちも心が折れたわ。
視聴後はしばらく、気持ちが萎えた笑。
まぁしかしすごいよね。ここまでよくやるわ。
途中のカーチェイスとか、どうやったらこんなの思いつくの!?って思った。
まぁ、すごいんで、みんなに観てほしいわ。
実はカーチェイスが良い。
先日、職場の上司から勤怠記録について朝から説教を食らいましたが、途中でその勤怠記録が僕のでは無く同僚のと言うことが判明し、その後1日中悶々と過ごした。
世の中は不条理に満ちている。
お隣韓国は、政界の汚職が露骨で近年も大統領の汚職問題が露わに。
そんな韓国の政界ノワールというか、一都市にクローズアップした泥仕合を描く本作。
出て来る全員がほぼクソ野郎ってのもかえって気持ちが良いのですが、劇中に出て来るカーチェイスが良い。
恐らくCG多用だとは思うものの、主人公の怒りの心理描写をカーチェイスで表現していて、ハートに刺さる。
マイベストカーチェイスのベスト3に入ると思う。
(ちなみにベスト1はワイルドスピード1で潜入捜査がバレてドミニクを追いかけるシーン)
カーチェイスばかり書いていても能がないのだが、この映画、同時期に公開された「コクソン」とセットで観ると最高です。
國村隼も、この映画に出れば面白かったのに。それはアウトレイジか…
P.s. 劇中に出て来る韓国の定食屋がとても美味そうです。
欲望の果て
まさに全員悪人
主人公の警察官は、誰と結婚していたのか。主人公の妻で重病に侵されている女性についてあまりよくわからなかった。市長の妹と言われていた気もするが、いまいち不明。彼は義兄の手伝いをしていたということか。
この主人公が、警察をやめて市長のボディガードをやろうとしたところに、検察 から横やりが入り、殺人未遂で逮捕の代わりに市長が犯罪を示唆している録音を手に入れろと言われる。それからは、殴られ脅されながらどちらに付かずの蝙蝠的な仕事。そしてヤクの売人からも裏切られ、弟分からも裏切られる。
全体的に非常にイカレテいる。病的だ。
暴力描写は、グロのレベルに入っている。どの人物も退廃的で希望など一切ないように見える。 絶望こそしていないけれど。この映画での唯一の希望はラストだろう。
闇の底にあるのは虚しさ。
チンコ出して恫喝するシーン!
やり過ぎノワール
天下無敵の最狂市長
この街にダークナイトは居ない
今年の3月に立て続けに公開された韓国3大サスペンスの一本。レンタルを待っていた!
芸術的変態ムービーの「お嬢さん」、常人の理解を超えた衝撃作「哭声 コクソン」。
こちらは、これぞ韓国サスペンス!とでも言うべき傑作ノワール!
舞台は、架空の街、アンナム。
まるでゴッサムかシン・シティか、犯罪と陰謀が日々蔓延る。
声高らかに街に尽くすと宣言する市長のパク・ソンベ。
が、諸悪の根源は、コイツ。
自分の利権の為ならあらゆる犯罪に手を染める極悪市長。独裁者のように街に君臨。
市長の犯罪を隠蔽し、手となり足となる“犬”がいる。刑事のドギョン。
自分が汚職まみれのクソッタレなのはヘドが出るほど知ってるが、末期ガンの妻の治療費の為に加担するしかなかった。
そんな彼に接触してきたのが、検事のキム。
真っ当な法の番人かと思いきや、正義の為なら法をも犯す悪徳検事…。
刑事vs市長vs検事。
…いや、もっと詳しく言うと、
汚職刑事vs極悪市長vs悪徳検事。
「アウトレイジ」も真っ青、揃いも揃ってロクデナシの悪人。
3人の思惑が交錯、生き残りを懸けた仁義なき攻防…!
全編張り詰めた緊迫感。
それが一切緩まない、ヤクでもやったかのような興奮の展開。
所々ブラックなユーモアも。
アクション、バイオレンスの凄みはさすが、これぞ韓国サスペンス!
中盤、豪雨の中のカーチェイスはそのスピーディーさもさることながら、カメラワークにも圧巻。
そして、3者がぶつかり合う血の海と阿鼻叫喚の斎場でのクライマックスは壮絶…!
キム検事にある弱みを握られ、市長の犯罪の証拠を掴むよう強要されたドギョン。
市長の悪事にうんざりしているものの、妻の事で市長を裏切れないドギョン。
市長か、検事か、それとも自分か。
彼が取った奇策は…!
まず、市長役のファン・ジョンミンが、“THE悪役ショー!”とでも言うべき圧倒的存在感。
ここまでの腐れ外道っぷりは見てて清々しいと言うか、もはや意気高揚。表面上はいつもにこやかで愛敬もたっぷり、かと思えば狂犬に豹変。下半身丸出しのシーンは彼のクレイジーさを物語る、怪演!
ジョンミンも出てた「哭声」で主演だったクァク・ドウォンが、「哭声」とは180度違う役回り。あちらでは人間味たっぷりの役柄だったが、こちらでは悪役検事役でふてぶてしさ満点!
主人公は、汚職刑事役のチョン・ウソン。
何度もボコボコに殴られ、血塗れ、ガラスのコップを噛み砕き…。
まだ少なからず正義の心はあるのか、市長と検事の板挟みで憔悴する極限状態の彼の存在が作品を素晴らしく面白くしている。
大抵こういう作品の場合、一人くらい自分の心の奥底の正義に目覚めるものだが、本作には“ダークナイト”は居ない。
地獄のような街、ロクデナシども、クソッタレな生きざま…。
その末路は、主人公の言葉を借りれば、
「こうなる事は分かっていた」
「お嬢さん」「哭声」に続いて、本作もまた本年度BEST級なのはまず間違いないが、困った事がただ一つ。
3本の中でどれが一番面白かったかと問われたら、大問題!
どれも甲乙付け難い!
クァクドウォン
半端ねえわこれ((((;゚Д゚))))))) 昔この監督の『MUS...
半端ねえわこれ((((;゚Д゚)))))))
昔この監督の『MUSA』を観た時にも感じたけど、キムチパワー無茶苦茶だわ。
クライマックスに於ける凄惨さ。カーチェイスの際のカメラワークの凄まじさ。こちらの血管がブチ切れるんじゃないか…と、思う瞬間の目白押し。
ファン・ジョンミンの超絶悪役もまたエエわ〜(^^)
鉈だの斧だの鼻血ブーと言った、韓国バイオレンス映画には必要な要素もてんこ盛りなので。この手の作品が大好きな人ならテンションMAXになる事間違いなし。
出来ればあと一つドロップキックが欲しかったところだけど(笑)
そうそう、いつの日にか誰かに言ってやるぞ!
「◯◯でもナメてろ!」
(2017年4月5日 キネカ大森1)
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