ガープの世界のレビュー・感想・評価
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【”多様性を認める社会は素晴らしい。”自由な考えの母と息子の生き様を軸に、豊かな人生の在り方を描いた作品。不寛容な思想への激しい怒りをも描いたヒューマンドラマでもある。】
■子供は欲しいが男に支配されたくはない看護婦・ジェニー・フィールズ(グレン・クローズ)は、瀕死の負傷兵にまたがって子供を授かる。
ガープと名付けられた息子は、奇妙だが、自分に正直な人々に囲まれながら少年から青年、大人(ロビン・ウィリアムズ)へと成長していく。母も自伝的小説を著し、ウーマンリブの象徴的存在になるが、反対派に撃ち殺されてしまう。
◆感想
・ジョン・アーヴィングの著作は、今作の原作も含めて村上春樹訳で、学生時代に読んだ。だが、内容が当時の私には理解できない所が多く、疎遠になっていた。
・今作を観ると、難解さよりは、人間の自由な思想を尊ぶ大切さが良く伝わって来て、面白かった。
・特に、ジョン・リスゴー演じる元ラガーマンの性転換したマルドゥーンは強烈だったけれども、良い塩梅で描かれていたと思う。
<今作は、自由な考えの母と息子の生き様を軸に人生の在り方を描いた作品。不寛容な思想への激しい怒りをも描いた作品なのである。>
When I'm Sixty-Four
オープニングで、「64歳になっても愛してくれ」と、ビートルズの歌が陽気に流れます。
主役を演じたロビン・ウィリアムズが亡くなったのが63歳だったのを残念に思いました。
「年をとったら、思い出せなくなるかもしれないから、今、思い出す。」という言葉にハッとしました。
これまで以上に意識して、やりたいことからやって、なるべく覚えておこうと思います!
そして、ガープがエアアンビュランスでヘレンに「すべて覚えていてくれ」と言うのは、夫婦の素敵な愛の形(の終焉)だと思いました。
内容は、これぞダイバーシティ!といった感じで、現代にマッチしています。
題名だけ知っていた映画でしたが、劇場で観ることができて良かったです。
久しぶりに観た
不思議だけど大したことないのに結構面白い
人生賛歌と共にウーマン・リブ運動の多面性が…
冒頭の浮遊する赤ちゃんの豊かな表情の
タイトルバックには驚かされる。
鑑賞後に振り返ると
主人公の豊かで波瀾万丈の人生を
彷彿させていたかのようにも思えた。
そして極端に早い話の進捗を上手く処理した
ジョージ・ロイ・ヒル監督の
手腕により、全く飽きずに鑑賞が進んだ。
初劇場公開時の記憶では、
家庭や性的好奇心を通しての人生賛歌の
イメージだったが、
再鑑賞では、
ウーマン・リブ運動への攻撃は元より、
被害者に倣った自傷行為や、
活動の原因となった被害者本人からの
運動への拒絶、
また自傷行為から救いたいとの思いの
主人公への運動員からの攻撃等の
驚きの連続で、
女性に対する暴力撤廃運動等に関して、
複雑に入り組んだ多面的で難しい要素のある
ことが伝わってきた。
しかし、私にとっての最大の収穫は、
今年、ウディ・アレンの「インテリア」で
再び出逢えた私のスクリーンの恋人の一人、
メアリー・ベス・ハートとの
改めての再逢だったかも知れない。
「インテリア」での彼女よりも
更に素敵だった。
ライフ
"人生は1本の線である。"
子供は欲しいけど結婚はしたくない母親が死にかけの負傷兵にまたがって作った子供ガープの人生を描いた話。
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ついこの前女友達と結婚しなくても子供が持てるならそっちのが合理的で楽だよねって話をしてたばっかだったからすごくこのお母さんに共感してしまった(笑).
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お母さんは1人でガープを育てて、自分は小説も売れて、女の人を助ける施設を作ってなんだかんだ幸せそうなんだよ。この映画、こういうお母さんの生き方を否定してない。
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反面、ガープは結婚して一般的には普通といわれるような生活を送る。この映画のいい所はどっちの生き方も否定してないこと。さらにいえばゲイの人なんかも出てきて、古い映画だけど多様性重視してて良かった。
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人の価値観を押し付けられるのはすごく嫌だから、自分の物差しで人の幸せをはからないように皆がなれればいいのにね。
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あとは劇中で「人生は1本の線」って言葉があるみたいに、この映画小さな出来事がガープの人生でちょっとづつ繋がってるんだよね。そういう意味でも最初から最後までよくできた映画だったと思う。
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生きることの素晴らしさ
クマの仮装が最高ですよ、来年のハロウィーンの参考に是非
詰め込まれてる
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