こころに剣士を
劇場公開日:2016年12月24日
解説
ソ連占領下で人々が鬱屈した生活を強いられた1950年代初頭のエストニアを舞台に、勇気を持って逆境に立ち向かおうとするフェンシングの元スター選手と子どもたちの絆を、実話に基いて描いたヒューマンドラマ。エストニアの田舎町ハープサルでは、ソ連の圧政によって多くの子どもたちが親を奪われていた。ソ連の秘密警察から身を隠すため町にやって来た元フェンシング選手のエンデルは、小学校の教師として子どもたちにフェンシングを教えることに。実は子どもが苦手なエンデルだったが、学ぶ喜びに満ちた子どもたちの表情に心を動かされていく。ある日、レニングラードで開催される全国大会に出たいと子どもたちにせがまれたエンデルは、秘密警察に見つかることを恐れながらも子どもたちの夢をかなえるべく出場を決意する。監督は「ヤコブへの手紙」のクラウス・ハロが監督を務め、米アカデミー賞の外国語映画賞に向けたフィンランド代表作品に選ばれた。
2015年製作/99分/G/フィンランド・エストニア・ドイツ合作
原題:Miekkailija
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
スタッフ・キャスト
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2023年1月15日
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鑑賞方法:映画館
厳しい状況に立ち向かっていく矜持や、精神的な強さの象徴としての剣というふうに捉えた。
子供達も、そして自分も変わっていくのは、ある種定番的なストーリーではあるが、いくらでもあざとく劇的にできそうなのを、上手く抑制されていて、厳しい冬の寒さを和らげる、暖かいお話だった。
2020年10月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
二本立て二本目。実話ベースで重みあり。エストニア🇪🇪の微妙な立ち位置、初めて知りました。
親子のような師弟愛、スポ根要素もあり、そして無垢なラブシーン。素敵な作品でした。
エンディングテロップ「いまもまだ…」晴れ晴れとした気持ちにさせてくれました。
今日の二本は同監督作品なんですね。クラウス・ハロ。この監督、只者ではありません。今後、要注目です。
2020年5月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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珍しいフェンシング映画。しかもエストニアが舞台という、これまた珍しい作品。戦後混乱期であるがため、田舎のハープサルも両親がいない子供や街にも活気がない様子。冬から始まるために、明るささえない映像なのだ。体育教師として赴任してきたエンデル・ネリスもワケアリで、身を隠すために教師という身分を手に入れたに過ぎない。
バルト三国のひとつであり、高校の頃は無我夢中で意味もわからず「エストニア、ラトビア、リトアニア」と丸暗記したことが懐かしい。第二次大戦ではドイツとロシアにはさまれた国はとかく悲惨な状況だったと後に知ったが、ドイツ軍として徴用された兵士だって同様だ。主人公エンデルは脱走兵でもあり故郷を愛していたに違いない。
そんな状況であっても子どもたちにフェンシングを教える喜びを感じられるようになり、カドリという女性とも恋に落ちた。人生は輝かしい。マルタやヤーンのように純粋にスポーツに興ずる姿も美しいし、親友に援助を求めて、それに応じてくれるところにも感涙しました。
台詞の少ない後半。エンデルの過去に疑念を抱く校長、常に秘密警察に狙われているという恐怖、それよりも純粋に大会に出たいと訴えてくる少年少女に望みを託すのだった。補欠だったマルタの姿にも泣けるのですが、ぎりぎりになって電気剣や防具を貸してくれたチームが応援してくれる様子にボロ泣き状態に・・・
最後になって実話なんだと知らされ、映画の力はすごいな!と感じました。「逃げない」と心を後押ししてくれたのは初めての試合に臨む生徒たちの力だったし、収監されてもしばらくしてスターリンが死んだのも彼らの力だったのかもしれません(そんなばかな・・・)。
2017年12月18日
iPhoneアプリから投稿
マルタの最後が良かった。エンデル戻ってきて良かった。淡々と静かに進むけどホッコリする。