君の膵臓をたべたい(2017)のレビュー・感想・評価
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余命さえ全うさせてくれない運命
桜良ちゃんは病気と向き合い、悲しむことよりも楽しめることを優先して過ごしてきた。そんな中病気は最終段階まで行き、本人も死を悟り最後に旅行して終わることを決意。ただそれすらも運命は許してくれず最後は旅行に行けずに通り魔に殺されてしまう。
病気を受け止め余命を楽しもうと決心しても時には人生はその保証すらもないんだよね。
一日、一時間、一分いや一秒をどんなに大事にしていても未来は誰にもわからない。分からないからこそ楽しいんだが、同時に楽しいことばかりではなく残酷な事も待っているのかもしれない。
だからこそ今やれる事、やりたい事を全うすることの大切さを感じさせてくれた。
桜良ちゃんにとっての生き甲斐は人を幸せにすることだったんだろうね。それが時に悲しくなる時もあり、自分だけの事を考えて一人で生きている春樹に憧れたのであろう。
ただそれは憧れであって、最後まで春樹や恭子の幸せを考えられずにはいられない。それが彼女にとってもしあわせな生き方だったのであろう。
人それぞれ生き方、価値観がある。自分にないもの、できない事が時には羨ましく思うこともある。
そういった事も含め自分の人生として取り入れ向き合い一日、一分、一秒を大切に生きていきたいと思った。
キモスイとは具にウナギの内臓を入れたお吸い物。シビレとはホルモン焼きの膵臓のこと
ロケ地はどこなんだろうと考えていたら、ほぼ滋賀県。12年後(現在)に登場する【僕】を演ずる小栗旬は『信長協奏曲』で彦根城をバックに大活躍していましたが、これもまた彦根市だったようだ。映画を観ただけではなぜだか理解できなかったのですが(原作に忠実らしい)、公式サイト等で主人公は【僕】という呼称が用いられている。まさか志賀春樹という名前だから滋賀県を選んだのではないかと疑ってもみましたが、【君】、【秘密を知ってるクラスメート】くん、【仲良し】くん、などと変化する過程が重要だったのですね・・・
登場人物は少ないながらも妙があって、ヒロインの山内咲良(浜辺美波:石川県出身)の親友・恭子(大友花恋、12年後北川景子)の心情の変化や、委員長(桜田通)がいい人からストーカーに変貌するところとか、必ず「ガム、いる?」と言うガムくんも重要な役割を果たしていて、彼の優しさにも驚かされます。
12年という時を超えて・・・と、感動する仕掛けはあるのですが、それよりも咲良が『死ぬまでにしたい10のこと』のようにリストアップするものだから、あの映画もたしか12年ほど前のことだったと考えると、映画に集中できなくなりました。イマアイ、セカチュー、キミヨムなどと当時の映画の略称を思い出してしまうのです。そして今作はキミスイ。浜辺美波はTVドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』にも出演しているようですが、ここまで長いタイトルだと何と略するかもわかりません・・・
ストーリーには触れませんが、予告編を何度も見せられているので、もう映画が始まると同時にウルウルさせられちゃいました。満面の笑顔で「死ぬよ」と答える咲良のセリフだけで泣けるはずです。ヒロインが死ぬことはわかっているので、必ず泣けるベタな作品なのですが、意外と死んだというニュースが流れた時には何故か泣けません。2段階の仕掛けがあるので涙が乾いて安心していたら、最後にまた・・・という感じです。ふふふ。北川景子にも要注意です。
浜辺美波
よかった
勘違いはしたくないもの
彼女の生きている間にしたい望みは、あれだけ大きな家に住める富裕層あたりでないとポンとは出ない金額だったりするのに、おとぎ話とリアルを不用意に繋げてしまいそうな(彼女なりの運命の受け入れ方だったのかもしれないけれど)若者には危険な宗教観溢れるセリフがちらほら。
結局は最後のシンクロに向けて必要なエッセンスを組み合わせていったらこの映画ができたのかなという感じ。
若者にはウけるだろうな。
なにより気持ちが入りきれなかったのは、16?17?にして浜辺美波のあの演技は凄いのだけど、日高のり子的「達ちゃん!」がいつ出てくるのだろうかと気になって仕方がないのは…年のせいなんだろうな。。。
世界の中心で愛をさけぶを思い出した( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )
これからの生き方
みんないつ死ぬかわからないんだ
私のようなおじさんにはこういう高校生の純愛ものには弱いです。
余命を宣告されても、もっと長く生きられる場合もあるし、逆にもっと短くなる場合もある事はもちろん知っている。ただ、その病気とは別の原因で余命の前に死んでしまうことがある。当たり前だけど。皮肉な展開ではあったけれど、そのことを改めて思い知らされた事は、ちょっと驚きだった。
映画は基本的に前知識なしに見るたちなので、タイトルからホラー映画かなと思った。だが、出だしからいわゆる余命ものだとわかる。ただ、他の余命ものとはちょっと違った、敢えて言うなら、明るい余命もの(後半は結構泣き所も多いが)。全編、桜良の明るいキャラクターが満載で、それが一番の魅力の映画とも言える。人は病気でなくても、事故でも死ぬ。後で伏線となっている通り魔事件の新聞を見せ、桜良が言った言葉、「私も君も1日の価値は一緒だよ」は名言だ。
表向きには明るい桜良であったが、桜良の死後、主人公が共病文庫を読んで、桜良の心の内面が分かった時、主人公と同様、ジーンとくるものがあった。特に最初に病院で出会った時は、病気なのが嘘みたいに明るい表情だったが、そのちょっと前、共病文庫を見つかってしまった瞬間の困ったような深刻な表情をしていて、明るい表情だったのが演技だとわかり泣けてくる。あと、図書の分類を間違えたのも気を引くための演技だったんだね。
全体を通してソフトフォーカス多用の映像も嫌味がなく綺麗だ。ロケ地も絵のような美しさだ。特に何度もでてくる満開の桜がいい。最後の回想シーンで、図書館にいる桜良のところまで何枚かの桜の花びらが舞い込んでくるなんて、何とも心憎い演出だ。あと、エンディングのミスチルの曲も良かった。
<印象に残ったセリフ>
(主人公が桜良の元カレと喧嘩した後、彼女の家での会話)
春樹(主人公):僕なんかがそばにいていいのかな
ー春樹が桜良とは偶然出会ったと言ったことに対してー
桜良:
私たちはみんな自分で選んでここに来たの
君と私が同じクラスだったのも
あの日、病院にいたのも偶然じゃない
運命なんかでもない
君がしてきた選択と私がしてきた選択が
私たちを会わせたの
私たちは自分の意思で出会ったんだよ
素晴らしい
CSでの放送で、遅ればせながら鑑賞。
興味はあったものの、タイトルが客寄せっぽいし、アイドル系の映画というイメージもあり、後回しにしていたのを後悔。もっと早く観ればよかった。
ベースは薄幸の美少女物語ではあるのだけれど、普通なら悲劇のヒロインの境遇を盛り上げていくが、この作品は彼女と「僕」との素直な関係性を淡々と掘り下げていく。さらにら過去と現在を組み合わせながら、強力で優しい物語に仕上げていて、気づいたらエンドロールで、とても感動していた。朴訥な「僕」(北村匠海)が泣くシーンは、最高でした。
文章にするとどうしても月並みになってしまうので、これば観ないと、わからないでしょうね。前向きな気持ちになれるメッセージが込められた、素晴らしい作品です。
今、観てる途中だけど
いやーいい。
まだ中盤までしか観てないけど、
最近観た映画の中で、トップランキングに入るな。うん。
2人で行く旅行先が地元の福岡で馴染みのある場所だし、桜良役の女優さん可愛い❤️
途中までの感想ですが、
全て観たらまた感想書きまーす。
個人的には「ガムいる?」気に入ってます(笑)
そしてそして個人的には「ガムいる」くんと恭子が結婚したのが嬉しいです。
桜良と春樹
春の樹に花を咲かせる桜。
過去と未来が交差する
突然知ってしまったクラスメイトの秘密。
そこから、君の仲良しくんとして過ごす日々が始まる。
人と関わらずに独りで過ごす僕。
対照的に、人に囲まれ明るい君。
2人が一緒に過ごした時間もきっかけも、全ては『偶然でも運命でもなく、自分が選択してきたことの結果』というセリフには凄く心が打たれました。
1日でも長くと願っていた彼女が、あんな最後の迎え方、きっと悔しくてしかたなかったんじゃないかな。
それでも、最後が近いと覚悟を決めていたこともあり、あの手紙に繋がっていく。
お互いにお互いが憧れていた。
お互いになりたいと思っていた。
お互いに同じ事を思って同じ言葉を送っていた事に感動しました。
北村くんが泣くシーンは、観てる方も泣かずにはいられない。
主演2人の演技が素敵でした。
そして、ガム君のキャラクターも愛おしい。
大人の彼らも、きっとまたあそこから新しく関係を築いていくんだろうな。
ストーリーがすき
とにかくストーリーが好きです。
ラストの亡くなる理由もすごく好きです。
序盤のニュースで伏線かなあと思ったことを、ラストには忘れていて、あれかー!となりました笑
浜辺みなみさんは初めてお目にかかったのですが、演技があんまり好みじゃありませんでした。
ものすごく絶賛されていてびっくりしているのですが、原作に忠実なのかな?
だとしたら私がそもそも原作のキャラが無理ってことですね。
鑑賞後の清々しい涙。
CSで鑑賞。
とにかくまず北村匠海という若い”役者”の演技に惹きこまれた。
彼の最後の涙は素晴らしい。
12年後の現代パートを補完している部分は原作にないようだが、何よりも全てが俯瞰で見たときに繋がっている作りになっていることが素晴らしく気持ちが良い。
メールの部分は原作と違い、想像させる部分であり素晴らしくいい残し方なのかなと思わせる。
浜辺美波の、菊池桃子のような、アイドルと言える喋り方
そしてその中に悲哀がこもっているような顔
役者陣がこの映画を完成させており、切なくも綺麗な涙を受け取る側に与える内容。
そしてこの映画の表題「君の膵臓をたべたい」
漢字で食べたいと表記せず平仮名で書かれている所もまた重要。
生きることにとって、いかに”残る”かを提示しており、素晴らしい。
ヒロインは不慮の事件に巻き込まれ死んでしまうが、それがまた作品の残す側に対しての”提示”をしている気がする。
彼女の今の立ち位置で、どういう亡くなり方をするのか。
周りの目からどういう亡くなり方なのか。
死、というものをより鑑賞者に考えさせる作品。
べた褒めしすぎるのも嫌なので(笑)
きになる部分は、顔のカットの使い方
引きで2Sを写しているシーンと寄りをパカパカ変えるシーンがあった
もう少し、ここまでの演技をしている二人だったからこそ、彼らの表情をゆっくり見せる演出があったら、役者冥利に尽きる映画演出なのかなと思ってしまった。
とにかく最高の邦画の一つだと思う。
やっぱり日本アカデミー賞、ダテじゃないんだよね。
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