メッセージのレビュー・感想・評価
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映像が美しい
映像が美しかった。(ヘリで基地に近づいていく長回しは若干酔った)
多言語を学ぶとその言語に基づいた思想が理解できるというは確かにそうだなと思った。
主人公の最後の選択については、結末がわかっていてる映画をもう一度観たり、ゲームをしたりすることと同じだと思うので、(次元は違えど)特に違和感はなかった。
伏線にドキドキ…今年No.1
ばかうけ?柿ぴー?コクーンタワー?なUFOと
七本足のタコ型宇宙人とコミュニケーションをとる
SF映画…と、思いきや
なに?え?
それ伏線なの?まじで?
って、なります
まじで
最終的にハッピーエンドなんだけど
最後の最後が分かってしまうだけ辛い…
ハッピーエンドじゃない…の…か…?
それを踏まえても、めちゃくちゃおすすめ♡
LALALANDとならぶ、2017上半期の
ベスト映画であること間違いなし😎
エイリアンとの交信
地球にやってきたエイリアン。彼らの話す言葉を理解しないと、彼らが地球にやってきた目的がわからない。彼らは何もしてこないが、何もしてこないが故に逆に不気味…。なんとかして彼らの言葉を理解し、彼らが地球にやってきた目的を理解しなければ。そうでなければ、最悪の事態を想定して、武力で対処するしかない。しかし武力が効く確証もない…地球の平和は、彼らの言葉を解読する言語学者の手に委ねられた。
というのが、あらすじ。
しかし待て。どこからどうやって来たのかもわからないエイリアンの言葉をどうやって理解しようというのだ…。子供に言葉を教えるみたいに、順番に確かめていくしかない…。「私は人間です」うおーん「私はイアンです」うおーん「あなたは?」うおーん。(「トトロ!トトロって言うのね!」)どうやらこっちの言葉を理解しつつ、返事をしてくれているらしい。と言うことは、最後のうおーんは彼らの名前や!
と言う感じで話しは進むけど、このへんからうらすじが見え始める。いや待て、本当に彼らの最後のうおーんは彼らの名前なのか?単に「わけわからん」って言ってるだけじゃないのか?それをただ、こっちが名前を言ったから向こうも名前を言っていると思ってるだけじゃないのか(カンガルーの都市伝説)。たしかにその可能性もあるけど、疑っても仕方ない。とりあえず彼らとは上手いことやってる。だから大丈夫(として話は進む)。
ここでうらすじを読む観客は気づく。なるほど。そもそも相手の言葉を理解することと、相手そのものを理解することとは別なのだと。そして、言語学者はたぶんそのことを知っているのだと。対して、科学者や軍人、政治家は、相手の言葉を理解することと相手そのものを理解することとを混同しているのだろうと。
うらすじを読む観客は思う。この映画は、表向きには人間対エイリアンの映画だが、裏では言語学者(言語哲学に基盤を置く人文系も広く含む)対科学者の争いがある。科学も新たな言語を生み出す営みではある。だからこそ言語学者と科学者は結婚できる。しかし、二者には決定的な不和があるんだろう。二人が未来に別れてしまったように。(しかしそれはすでに決まっていた、到来すべき未来だった)。
その不和とは…。科学者は、未来が現在から予測できないということを認められない。だから、現在現在から想像できない子供の死を受け入れられない。彼は、未来は現在の因果のもとにあると信じていて今の延長でしか未来を考えられないのだ。対して、言語学者は、未来と現在とが因果関係で繋がってはいないことを知っている。しかし関係はしている。彼女は脳の片隅で「知っている」のだ。
裏対立がわかってきたあたりで、表では言語学者が普遍言語を手に入れる。言語は時空を超え民族を超える道具であり、あまりに力が強いために武器とまで言われるわけだけど、それがさらに普遍であるのだから、最強の武器である。実際に、それであらゆる問題が平和に解決する。
なぜなら、時間系列と因果を分けて考えられる彼女は、複線的な時間で考えることができるから。彼女は、同時に複数の時間が共存できることを知っているし、同じように、同時に複数の「歴史」や文化が共存できることを知っている。そういう彼女にこそ、世界を平和のうちに収める権利がある。
この映画は、単に未来が見える超能力者の神秘を描いたのではなく、世界そのものと言語を通した認知との原理的な違いを認識する言語学者(もっと言えば人文学者)の可能性を示したのだと、うらすじを読む観客は思うのだ。
たとえそれが閉じた輪だとしても
深い余韻が胸を満たした。
もう一度、ゆっくり見返したい映画。
辛い未来が待ち受けているとわかっていたら、果たして同じ選択をするだろうか?と自問する。
ヘプタポッドの言う通りだとしたら、人間が互いに争いをやめ、融和をしなければ彼らの未来が危ういということ。
しかし彼らの到着により、人間達は疑心暗鬼に陥りさらに分断する恐れもあった。
そういった危機すらも、ルイーズの存在により回避できるのだと彼らのなかでは折り込みずみだったのだろうか。
ルイーズが持つ「武器」は、彼女が元々持つ能力なのか、ヘプタポッドと (間接的に)触れあうことで引き出されたものなのか曖昧でもあるし、未来がみえるということは、全宇宙の運命は決められたものであるのだろうか?という疑念も湧く。
しかしそんな疑問は全てうっちゃって、ルイーズが我が子を失うとわかっていながら、それでも精一杯愛することを決意した場面に心を揺さぶられた。子供のこと、今目の前にある危機、全ては「今自分ができる最善のことを行う」というルイーズの行動に集約されていく。
宇宙は閉じた輪だとしても、その輪はヘプタポットの文字のように蠢き形を変えるのかもしれない。これからのルイーズや人類の選択によって、未来が変わっていくのかもしれない。 ルイーズがイアンに余計なことを言わず、二人がずっと一緒にいたら未来はどうなっていくだろう?
【インターステラー】でもキーワードだった愛。人類が情愛をもって最善の選択をしていけば、未来は明るい。この【メッセージ】がたとえ理想論だとしても、憎しみで社会が分断の方向に向かっている中、こんな風に希望を持たせてくれる話があってもいいと思った。
未来に期待したくなる
途中から最後の展開が分かってきてしまいました。
SFというよりも近未来。
それもそうなったらいいなという近未来。
先が見えない未来の方がいいという人もいますが。
私は発想が良かったと思います。
頭に残る映画でした。
今までのSFとは一線を画す作品
SF映画は観ていて面白いし、なによりも好奇心を刺激されます。
今作もそのカテゴリーからは外れることはないのですが、インターステラ―やゼロ・グラビティ、エイリアンとか猿の惑星とかもう色々。
そんな中でもかなり毛色の違う作品だと思います。
「ドカーン」とか「ゴゴゴゴゴ」とかそんな騒がしいアクションや効果音はあまり出てこずに、よくわからない姿もきちんと見えないエイリアンとのコミュニケーション・やりとりをあーでもない。こーでもない。と進めていくのです。
よくありがちな「さあ地球を侵略だ!」的なノリではなくゆったりとじっくりと時間をかけて1日にすこしずつコミュニケーションを始めていくのです。
その間の音響もなんともいえない反響音というか不思議な感じでした。
ゆっくりとじっくりと時間をかけてまで地球人とやりとりするエイリアンの目的は何なのか?
それは徐々に明らかになっていくのですが、それがまた「そーなの?」という内容。
しかしこれは良くも悪くも新しい切り口で面白かったと思います。
全てを理解する事ができれば素晴らしく面白く、感動さえ覚える作品ではあると思いますが宇宙人的思考や地球離れした発想を受け入れるまでは至りませんでしたw
しかしながら未来を受け入れる勇気を選ぶ力強さに感動を覚えました。
またいつか全てに納得が出来た時は満点になりうる作品でしょう。
固定観念を覆す
久しぶりのSF
個人的にはインデペンデンス・デイとかゼロ・グラビティを想定していたが・・・
全然違った!!
最初は・・・
子供を亡くしたのか、かわいそうに
父親は数学が得意、がちがちの理系か
なんて、主役のルイーズの回想シーンや夢の中に差し込まれるたびに
思っていた。
そして、「柿の種」のような「ばかうけ」のような、お菓子の形に似た宇宙船、
そして中にいる異星人とコンタクトをとり、地道なセッションを重ねながら、
異星人が地球にきた目的を探るのだが。。。
そして、展開が急転する。
「武器??」
そう、異星人は
「offer weapon(武器を提供する)」
と伝えてきた。
いよいよ、宇宙戦争か?
でも、異星人に敵意、戦う様子は見られない。
むしろ、爆弾を仕込まれてもルイーズ、イアンを助ける。
「武器」ってなに?これまた考えさせられる。
サピア=ウォーフの仮説という論文を読んだと、イアンが話し始める。
話す言語がその人の価値観を決めつけている、というもの。
新たな言語を身に着けることで、世界観や人生観が変わるんじゃないか、という説
言葉、言語が武器??
もう理解できない!!!
そんなときに、まさか時間の流れが??と気づいたのは、ルイーズの一言
「この子はいったい誰??」
これで謎の一部が解けた気がした。
時間って上から下、前から後ろに流れるもんじゃないのか。
まさか、その流れに逆らう、もしくはなくす、そんな概念?
頭カチコチの私には理解できたようで納得できない(笑)
ことごとく固定観念が覆された。
そう、あの娘の回想シーンは未来を見ていたのだ。
ま、結局はルイーズが予知能力に目覚めたというか、
未来を知ることができるようになったおかげで、
いろいろな謎を解き、宇宙戦争も回避できたわけだが。
その後の人生も見えていながら、すべてを受け入れていった、ルイーズ。
現代社会でも先が分かっているようで、何もできないことって、
あるよね。
映画を見終わっても、エンドロールが流れる中、頭の中がグルグル。。
最近のSFってすごいな。
あと、三回ぐらい見ないと、すっきりしないかも(笑)
緊迫感のある映像 情緒をゆすぶる音楽 楽しめる作品でした。 個人的...
緊迫感のある映像 情緒をゆすぶる音楽 楽しめる作品でした。
個人的には植民地化のプロセスとして人類に言語を学習させることを目的として現れたエイリアンとコンタクティの出会いを描いたものとしてみました。恐らく中国の将軍?の奥さんも同様なコンタクティであり、死の間際に言語学者の女性から電話があることを予言していたのではないかと思います。「三千年後助けてもらう為」と言っても、奴隷化した人類にある意味助けてもらうということでしょうね。「助けてもらう」という言葉で女性を懐柔するとはなかなかです。この映画を見ている人も人エイリアン救済の糸口とでも見たのではないでしょうか?『言語帝国主義(げんごていこくしゅぎ)とは、ある地域で特定の外国語が、その政治・経済・文化・軍事力により圧倒的な影響力を持つこと。』(ウイキペディア)いずれタコの言語が人類のそれを凌駕するとき平和的な侵略が完結するそれが三千年後ですよ、という今までにない切り口。言語を侵略の武器として使うというのはSFとしては斬新。戦後沖縄でも島言葉を使うと大和人に罰せられたのだもの言葉は怖いのよ。ざっくばらんに言ってしまえば、第一助けてもらいたいと願うテクノロジーも人類のそれより進んでいると思わしきエイリアンが人類の言語をあらかじめ学習していないとはありえない、未来では人類の言語も理解しているはずで、わかっているのに使わない意図はやはり人類に対する優位性の誇示であって・・・・なんてね。
面白いからぜひ見ようね。
ニュータイプとは
見に行って良かった。
最後少し手前のルイーズとシャン上将が晩餐で会話するシーンで思わず涙が出てきた。本来泣くようなシーンではない様に思えたが、時を超えて人が分かり合える。そのシーンに未来を感じた。ガンダムでのアムロとララアがお互いに理解できたのもそういうことだったのか。ララアは、時が見えると言った。ニュータイプになるとは、きっとこういうのではないかと思えた。
難解な映画です。
素晴らしい映画だと思います。
しかし、わかりにくいところはあると思います。
もう少しわかりやすくはできたのではないかなと、、。
あまりの起伏のなさに、寝てしまってる人がいましたが、私はあっという間の2時間でした。
インターステラーとかとは、比べるべくもなく、良質な映画だと思います。
デートで行くような映画ではありません。
エイリアン、やっぱりこんな感じかーという感じでしたね。
“言語で思考が変わる” かぁ。
予告で期待していたのに、あまり評判も良くないものの、やっぱり見たくて観て来ました。
観てよかった!おもしろかったー。
エイリアンの派手なのを想定している人にはがっかりかもしれないが、(隣のおじさんのいびきにイラっとしました)エイミーアダムス、ジェレミーレナーと渋めの俳優で揃え、リアルな演技で魅せてくれた。エイミーアダムス好き。
静かに佇む宇宙船。異質感があり、映像だけでそこにあるべきではないものと浮かび上がっていた。
『言語で思考が変わる』なんかわかる気がする。
ステキだけど、つらい人生が待っている。つらいとわかっていてもそれを選ぶんだって。
いろいろと考えさせられた。
秀作!だけど、だけど...
突然、全世界12箇所に現れた異世界からの訪問者と、どうコミュニケーションするかというお話し。そこに女性言語学者が登場し、心象風景と現実がオーバーラップしながら、物語は進んでいきます。
この間のパッセンジャーもそうだったけれど、ここ何年か、SFの見応えのある映画が続いている。インターステラとかオデッセイとか。その前はゼログラビティだったか。もう一度、科学とか宇宙とかそうした理科系的な世界への回帰なのかなぁと感じてた中に、映画宣伝読む限りは、これはもろに哲学的な物語になるのか、21世紀の2001年宇宙の旅的な話しになるのかと期待して見に行った作品がこれでした。
うん、期待は裏切らなかった。インターステラみたいな映像で誤魔化すこともなく、女性の内面と異世界とのコミュニケーションの進展をテンポよく描いていく。新たな宇宙人の具現化が面白い。その大きさや従来のスタイルとは全く異なる宇宙人に対して、主人公と一緒になって親近感を覚えてしまう。共通の認識を持たない世界同士がどうやって意思疎通していくのか、そのプロセスをそれなりにきちんと描いていて、段々その成果が見えてくる様子も緊張感溢れていた。
そして、ラストへの展開。主人公は宇宙人からあるメッセージをもらうことになるわけだが、いくらネタバレ可能とはいえ、ここでは言えない。こんなメッセージもらって、この人のこれからの運命はどうかるのか、必ずしも幸福とは言い難いだろうと映画見終わった直後は少し哀しくなった。
しかし、しばらく心のモヤモヤ感を意外に気持ちよく感じていたけれど、その次に感じた思いは、あれっ、これって映画的記述に騙されてるよなぁ、ということ。宇宙もの2001年風の哲学見にきたつもりでさっきまでそう思っていたのが、これは最初から騙されていたことにようやく気付いた。SFを題材にした、シャラマン風の叙述トリック映画だったんだと。シックスセンスを思い出させてくれて、あーっ、私の大好きなSF宇宙哲学への思いがどこかに消えてしまいそうになりました。
おかげで、もっとモヤモヤ。騙された悔しさと一方でのその心地よさ、でもSFとしての出来具合も優れているから、基本文句はないんだけど、初めての組み合わせだからなのか、宇宙SFと叙述トリックの掛け合わせに少し拒否反応起こしてる。
でも、そうした最後のモヤモヤ超えて見えてきたのは、映画全体に流れる、主人公が女性ならではの、優しさと包容力みたいな感覚。もっと、優しくなろうよと隣人に訴えかける感覚。全てを知った上でその運命を引き受ける強さも含めて、やっぱり、これは秀作かなぁとは思います。
ただね。またもや、中国出てきて、おっ今回は悪者かと思ったら、最後は善人になりやがってと言うストーリーは、昨今の市場規模、見るとしょーがないかもしれない。てなこと考えると、ある面この映画は計算され尽くした物語なのかもとも思う。ヒット要素かき集めて、うまく原作を引っ掛けて、上手に捏ねると出来上がり的な。君の名は、かよ!とも思ったり。
しかしながら、私にこんなところまで書かせるのは、この作品に力があったからなのは間違いない。一人一人にいろいろ考えさせる力があって、まるで、映画の中の宇宙人からのメッセージみたいな感じかな。受け取ったら考えざるを得ないメッセージ。そこから何を得るかは、本人の努力次第だけど。
ちなみに、宇宙もの映画見ると、宇宙物理系の本が読みたくなるが、これはやはり原作読みたくなった。宇宙哲学的アプローチのおかげですね。シャルマンだけだとこうはいかないからなぁ。一度で2度美味しいと言うことか、結局。
秀逸
原作未読で見ました。
急にストンといろんなことがわかる構成になっていて面白かった。
円が何なのかわかったとき、すごいと思った。
終わっても余韻が残る作品。
でもシンプルに、母から娘への言い訳なんだよね…。
ルイーズの自分への言い訳でもあるのだろう。
幸せだったのだろうか。
脚本がひどすぎる
原作は読んでいないので映画の内容についてです。以下ひどいと思ったところ。
1.重力コントロールの技術を持った地球外知的生命体が地球にコンタクトしてくる場合、事前に人類の全ての言語を完璧に理解するだろうし、できるはず、クラークの(幼年期の終わり)のように。
2.Chinaが好戦的に描かれているが、いくらChineseが好戦的だとしても12隻の宇宙船が具体的に害を及ぼしていない段階で重力コントロールの技術を持った相手に宣戦布告するほど馬鹿じゃないだろう。
3.コンタクト方法が稚拙、最高の表意文字は絵文字、ヒロインが自分の胸を指すのではなく、動植物や物理化学理論(例えば水素分子と酸素分子から水分子が生成される)数学理論、宇宙天文物理学理論を英語で説明した絵と動画を提示したら分かりやすい。
衝撃のひとこと
「この子は誰なの!?」の衝撃たるや
時間は流れるものじゃないという意味やHannahの名前の意味がそこからつながってくる。
宇宙人襲来時の母からの電話やイアンの独身発言に見事にミスリードされ、すっかり離婚して子どもも失った母親だと思ってただけにかなり驚いた!
不気味な音楽、見事なストーリー展開、鮮やかな演出、すごく良い映画でした!!
未来がフラッシュバックする
不意を突かれました。人類にはまだ未来があるのか、と泣いてしまった。未来が過去のようにフラッシュバックする感覚。偶然を受け入れ、愛すること。そういう大切なことを考えさせられます。哲学者ジャン=ピエール・デュピュイの思想と深く共鳴していると思います。
タイムパラドックスではありませんが…
理解出来ればこれ以上ないSF映画であり、ヒューマンドラマです。
見終わった時に涙が出るか出ないかは自分の知識と興味がどれだけこの映画にあるかでしょう(泣かない方が理解できるのか?)。
相対性理論や量子力学、多重宇宙論に言語学、東洋、西洋哲学に興味がないと全然面白くないし理解できません。レビューをみれば明らかです。
それに加え、親であると言う事も重要です(私にも娘がいます)。「未来に悲劇が待っていても、その運命を受け入れるか?」勿論「Yes」。最良のハイドラマだと思います。
原作にはない多くの要素もまた映画ならではだと思います。
町山智浩さんが言っていたタイムパラドックス
1、自分が書いた未来の本を見て文字を解読する。
2、未来で中国の将軍から奥さんの最後の言葉を聞き、今の将軍に電話し説得する。
は本当にタイムパラドックスなのか?
これらは、別に深く考えなくてもタイムパラドックスとは言えないと思います。
何故なら人間は『時間は人間が認知してラベリングすることで初めて存在する。』のであれば、逆にラベリングさせれば存在すると認識してしまうのです。
つまり、ヘプタポッドの贈り物は「未来が解る」のではなく「多くの未来の可能性のひとつが解る」と言うことであり決定はしていないのです。要するに未来はこうなると思い込ませればいいのです。
1、未来の自分の書いた未来の本を読んで文字を理解するは、自分が書いたと思い込ませればいい。
2,将軍に電話するは、ヘプタポットが事前に将軍の情報を調べて(?)おき、文字の情報といっしょにルイーズに与えればいい(将軍にも)。
もし、未来が変わったとしても、誰も気づかない(記憶も変わる)。
いわゆる『シュレディンガーの猫』です。今、その瞬間が決定するまで未来も過去も雲の様な存在であり、この先どうなるかは確率でしかないのです。
アインシュタインは「神はサイコロを振らない」と言いましたが、振るのです。
ただひとつ納得出来ないのは
「3000年後に助けてもらうから地球にやって来た」ということです。
可能性のひとつではありますが、決定ではないのです。3000年後にならないと解らないのです。
『原因が発生するまえに結果に関する知識が必要になる』のであり、あくまで結果の知識が必要であり決定ではないのです。
なぜ地球に来たかは解らないまま終わったほうが良かったと思います。
私家のテレビの前に娘の小さい時からの写真が何枚も置いてあります。これを見るたび、これが時間なんだなぁと思います。
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