メッセージのレビュー・感想・評価
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イカによる墨字の映画
<ネタバレ>
冒頭のシーンから見せるあたかも主人公ルイーズの過去の出来事であるかのような娘の映像はなんとやがて訪れる未来のビジョンでした、なんてことがラストで分かる6センスのM・ナイト・シャマラン的ともとれる構成の作品。映像美が織りなす感傷的な描写もイカ星人の登場によってトーンダウン。そのイカ星人の墨字も我々の持つの文字の概念とは違う次元のもので、時系列を含まない文字体系を表現してはいたけど、墨字が出るたびに頭の中に「イカ」と「墨」が印象に残ってしまって興醒めしてしまう。と、まあいろいろ残念に思うところはあるが、異星人、コンタクト、新しい言語、とネタ自体は興味をそそるものばかりで素晴らしい映像美によるある意味観ごこちのいい映画ではあった。
不覚にも
しみじみと面白い
エンディングを迎えて、しみじみと考えて、涙がでてくる映画でした。
タイムパラドックスなど、考えてしまうと話がおかしいのでは?と思ったりもしますがそこら辺はどうでもいいと思います。
未來がわかっていても愛することを忘れられない。
もう一度見たくなる映画でした。
ばかうけ?柿の種?ハッピーターン?
真っ二つに割れた皆さんのレビューを読んで、自分はちゃんと理解できる側にいるぞ!という意気込みの元、睡眠を充分にとり、1時間マッサージを受け、真昼間の回を選び、寝ずに済むかと思いきや、何度睡魔に襲われたことか(笑)。
私は映画鑑賞にある程度慣れてると思ったけど、今日はっきりわかりました。静かな、わかりにくい演出は合わないのだと!
英語を使う仕事もしているし、言語間のギャップなんて、イヤっつーほど経験してきたし、それでも入り込めませんでした。
原作を読んで、もう一度映画を見ようという気にもならなかった作品です。ファンの方、すみません。単に好みの問題です。あんまり星の数に惑わされないようにしようと、初めて思えました(笑)。
惜しい、大傑作になれたのに
音響を映画館で
静かなSF。
主人公の視点でゆっくりと地球外生命体に近づいていく。物理的にも精神的にも。
観客は主人公とともに、彼らと意思疎通を図ろうとする。
そして観終わった後、新たな価値観を受け取っているのだ。
この映画はコミュニケーションがテーマだ。観客に、第三者の視点で物語を眺めるだけではなく、未知の存在に出会う体験をさせてくれる。
映画館の大画面と大音量は、宇宙船の中と同じだ。機械なのか生物のものなのか、はっきりとわからない重厚な音と、エイリアンが発する声なのか判別できない奇怪な音。
この不思議な音に包まれ、画面ではこれまた不思議な光景が広がる。
これらの音楽と映像は、観客を物語に一層と引き込んでいく。
この音響で、この作品はアカデミー賞音響編集賞を受賞している。
もし家のDVDで見るなら、魅力半減だろう。
SF好きなら間違いなく映画館で観るべき映画である。
もう一度見たい
じわっときた…
映像の合間に、子どもとのやりとり。その意味がわかったとき、すべての謎がとける。切ないが、愛することとは何か、人生とは何かを考えさせられる。そして、武器とは何か。
SF好きの人は、ぜひ。小学生には、理解できないと思う。
音響が素晴らしかった
意外と政治的
小3と鑑賞。
字幕の漢字は読めなかったが、
おおよその筋は把握できたので最後までハラハラして楽しめた模様。
「君の名は。」の時と同様、時間のからくりは理解できなかった。
人間は時間を線形で把握するのがデフォなんだな。
テーマ的にも登場人物的にも、
ジョディ・フォスター主演の「コンタクト」に酷似していた。
そしてあの恐怖の宇宙人の造形や質感、霧がかった演出は
「ミスト」のモンスターではないか?
墨で書かれた表意文字、それって漢字のことですか。
人類の他の言語のどれよりも高度な文明の、優位性のある言語扱いでしたが
ひょっとして暗に中国語を世界の統一言語とすべきって言いたい?中華思想ってやつ?
などつい穿ってしまう。
原作者は中国系でも米国で生まれ育ったようだし
監督もカナダ人なので直接的な意図はないかも知れないけど。
結局あのイカ星人の来球の目的は、
高度なイカスミ語を伝授することによって人類の統一を図り、
それによって人類を団結させる手助けをしに来た、
将来自分たちが助けてもらうこともまた定説ですとなるのだろうが、
その定められた未来に争うのが生命、じゃなかったっけ。
意外と政治的、思想的な思惑が漂ってくる作品だった。
ちなみに最後にポッド攻撃を中止させる中国の軍司令官へのルイーズの電話、夫人の遺言ですが
敢えて字幕を付けない意図があるのだろうけどあんまり考えたくない。
調べたら、女優さんの発音のせいか中国人にも何を言っているかほとんど聞き取れなかったらしい。
英語版でも字幕はついていない様子。
聞き取った人づての内容を私なりに適当に訳せば
まず主人公が自分が今アメリカの設営地にいることを伝えた後
将軍の奥さんが夢に立ち言伝を残した、
あなたは勇気をもって、世界を救う手助けをするべきだ
戦争は英雄を作らない、ただ孤児と寡婦を生み出すだけ、
後は後半を繰り返すというような感じだったらしい。
映画と原作とは完全に別作品と考えていますが、
原作はまた全然違った雰囲気のようで、作者も当代一のSF作家の呼び声も高いので、機会があれば読んでみたい。
タルコフスキーだね。
SF版メメント
深夜のテンションでどうしても散文的な感想になってしまうのでご了承いただきたく
・全部すばらしい
・原作読んでおけば良かった これから読もう
・言語は解析してナンボという気概が素敵 そしてセンテンス生成プログラムのUIがクール
・円形文字のデザイン、というかアイデアが素晴らしい
・宇宙人のデザインは「複製された男」で出てきたトロントの蜘蛛に似てる
・劇中最後のルイーズの在り方はニーチェの言った「超人」に近いのでは?
・この映画、SFで再現したメメントだ 劇中時間のリミックスの仕方が秀逸
・時間の捉え方が一次元的ではなく積分的であるっていうのはなるほどと思った(劇中で明言はされてないけど)人生をy=f(x)で表すことができるならば、人生で起こりうるすべての可能性は積分で計量可能
・セプトポッドは自身を単なる物理現象と捉えてるのでは
・伊藤計劃の「虐殺器官」が好きならば「メッセージ」はすごくオススメ
・中国人のシャン上将へのメッセージが循環参照になってしまっているのでは? ルイーズは危機が去った未来をシュミレートして情報を得たのかもしれない?
・タイトルが一番最後に来るのは理由がある 始まりを置くべき場所
・ルイーズが一ヶ月少々で言語を習得するだけでなく、その言語で夢まで見ることができるほどの能力(脳の言語野?)をもっていたことが、彼女がセプトポッドの持っていた概念を受け継ぐことができた原因となったのではないか?
・つまり言葉も知らぬほどの赤ちゃんをセプトポッドと交流させ続けていれば、その赤ちゃんもセプトポッドと同じ時間感覚を得るに至るのでは?
「メッセージ」、良質な言語学SFでした
難しい
柿の種
観終わって最初に浮かんだ感想、「…で???」
「言語」と「時間の概念」を教えるというのは斬新でなるほどと思わされたが、その方法は「その言語に触れること」?ここが弱いのでは。
おそらく世界12箇所それぞれほぼ同時に通訳できていて、だからこそ最後に情報公開して共有できたのであろうということは、未来を見据える力を手に入れたのは描かれていないだけで関わった全員なのかしら?特殊能力だとしたら、なぜ彼らと関わってから見え始めたの…?
言語解析をし、同じく彼らの意図を理解したであろう他諸国であるのに、中国やロシアのように兵器使おう!って考えに至るのは…どういうこと???
そもそも、結局遠い未来で逆に助けてもらうためとはいえ、なにをしにきたんだろう。「言語」と「時間の概念」で未来の人類ないし地球が危機的状況に陥るのを防いでくれているのだとしたら、なにが起こるか触りだけでも見せてくれないと全く意味がわからない。
そもそも主人公が未来を見れなかったら危うく彼らのせいで世界戦争だったわけだしなあ。
そして未来が見えるなら爆発することもわかってただろうに、片方は瀕死になるとはおっちょこちょいなのかな。
疑問点が多く、なんとなく全体的に「それで?」って感じ。
絶賛はできないものの酷評もしきれず、不思議と不満には思ってないので☆は3。
傑作
む、難しい…。けど面白かった。 未来感すごい。SFだけど妙に説得力...
ペンは剣より強し
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