「なんだかよくわからないのに ...」メッセージ あだじぇっとさんの映画レビュー(感想・評価)
なんだかよくわからないのに ...
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よかったよ、この映画。
宇宙船来るんだけれど、たたみかけるような忙しなさとは無縁。
モデラートなテンポ。
色味も全体的にモノトーン。
空気や湿気の感覚が伝わって来る。
宇宙人が何かを伝えに地球にやってくるんだけれど、どうやって意思疎通したらいいか全然わからない。
同じ型の宇宙船が同時に世界12箇所にやってきて、どこがいち早く彼らとの意思疎通に成功するか?国際競争となっていく。
で、米軍に言語学者のエイミー・アダムスと物理学者のジェレミー・レナーが呼ばれる。
地味にまとめたアダムスが、落ち着いた学者らしい感じで画面を壊さない。
レナーはさらに控えめ。
で、アダムスは彼らの言語を解読していく過程で、地球人とは違う"時間" を体得していく。
対話が思うように進まず、焦れた他国が、宇宙船の排除に動こうとする最後の最後の瞬間に、アダムスの能力が明確に提示される。
映画冒頭から差し込まれる子どもの映像がなんであったのか?
人生とはどのようなものか、が一気に沁みてくるという仕掛け。。
というあたりは、友人の解説あっての理解ですが。
わからなくても心地よく引き込まれるのは音の良さも。
全編に流れる音、長三度と短三度が意識的に使い分けられていて、それがゆったりした中にも一定のリズムをもたらしているように思った。
既存の曲でドヴォルザークのセレナーデが使用されいたのも印象的でした。
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