「音響を映画館で」メッセージ ぽこぽこさんの映画レビュー(感想・評価)
音響を映画館で
静かなSF。
主人公の視点でゆっくりと地球外生命体に近づいていく。物理的にも精神的にも。
観客は主人公とともに、彼らと意思疎通を図ろうとする。
そして観終わった後、新たな価値観を受け取っているのだ。
この映画はコミュニケーションがテーマだ。観客に、第三者の視点で物語を眺めるだけではなく、未知の存在に出会う体験をさせてくれる。
映画館の大画面と大音量は、宇宙船の中と同じだ。機械なのか生物のものなのか、はっきりとわからない重厚な音と、エイリアンが発する声なのか判別できない奇怪な音。
この不思議な音に包まれ、画面ではこれまた不思議な光景が広がる。
これらの音楽と映像は、観客を物語に一層と引き込んでいく。
この音響で、この作品はアカデミー賞音響編集賞を受賞している。
もし家のDVDで見るなら、魅力半減だろう。
SF好きなら間違いなく映画館で観るべき映画である。
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