劇場公開日 2017年5月19日

  • 予告編を見る

「自分の気持ちをもっと相手に伝えようと思う」メッセージ puccinoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自分の気持ちをもっと相手に伝えようと思う

2017年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

寝られる

始まりから流れる音楽と映像が、
悲しく切ない空気を漂わせ何か寂しい気持ちにさせる。
好きです、この感じ。
派手な音楽や映像はなく淡々と、しかし圧倒的な情景が印象的。
時折過去なのか未来なのかわからない映像が挟まれる。
それが何を意味しているのか。最後に気付かせる展開。
「自分の気持ちをもっと相手に伝えようと思う」
一番印象に残ったこのセリフ。
外国人ならともかく同じ言語の日本人でも
相手と意思疎通を図るのは難しい。
突然現れた異星人との初めての交流という極端な例で
「相手の気持ちを読み取るためには相手を恐れず疑わない。
自分の気持ち伝えるには素直に熱意を持って必死で立ち向かわなければならない」といったことをこの映画は伝えようとしているのか。
発言する側も聞き取る側も、言葉の解釈を間違えれば
戦争が起きてしまうこの現実。何か教訓めいた映画。
だけどすぐには飲み込めない内容。
鑑賞後に考える時間を必要とさせる。
それがこの監督の特徴なのか。
考えさせられるのは未来が見えてしまうという能力が身に付いた
主人公の意思。この先の人生に不幸が訪れるのを知ってしまう。
それを回避することも出来たであろうに、それを受け入れる。
これは主人公の「愛」なのか。
この映画のもう一つのテーマなのであろうか。

puccino