「最低男の末路」ガール・オン・ザ・トレイン kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
最低男の末路
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車窓から見えるいつもの住宅街。人々が平穏に暮らし、ちょっと前までは自分もそこにいたんだと懐かしむレイチェル(エミリー・ブラント)。メガン(ヘイリー・ベネット)が夫スコットと幸せそうにしていることがレイチェルに安堵感を与えていたのに、違う男とキスしている光景を見て、彼女の中の何かがうごめいた。
序盤にレイチェル、メガン、アナの3人を紹介するような形で短い章立てとなっている。メガンはアナ(レベッカ・ファーガソン)のベビーシッターをしていて、アナの夫トムはレイチェルの元夫だったという関係。メガンにも、兄と関係を持ち子供を産んでしまったという暗く淫靡な体験が精神科医に告白される。ベビーシッターを急きょ辞めると申し出た後に事件は起こったのだ。もしやそれが原因で殺された?
異常な男女の関係ではあるが、悪いのはすべてトム!アル中で記憶が飛びまくりのレイチェルもどうかと思ったが、その病気を利用して女と遊びまくったり、妻の病気のせいで会社を解雇されたとか嘘ついてたり、挙句の果ては虐待、そして殺人。しかし、記憶喪失気味のレイチェルのおかげで、単純そうなプロットも様々なミスリードによってややこしくしている暗いミステリーなのだ。虐待やストーキングなど、アメリカが抱える陰湿な部分を曝け出してはいるが、最後には前向きに生きることを決意するレイチェルを応援したくなった。
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