「久しぶりの本格ミステリー」ガール・オン・ザ・トレイン　シンドラーの手帳さんの映画レビュー（感想・評価）

久しぶりのヒッチコック的なミステリーで堪能した。

観客も、主人公も、ラストまで謎を知らされないという本格モノで、しかも（これが大事なのだが）、いわゆるどんでん返しモノではない。極めて真っ当でフェアなミステリーである。

3人の女性が、時系列をシャッフルしながら描かれる。これにより緊張感を最後まで持続させ、観客に「段々と解らせる」という手法。

味付けは、主人公の「心の弱さ」で、これが非常に悲しい。エミリー・ブラント渾身の、アカデミー賞的演技だと思う。