劇場公開日 2017年1月21日

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「映画好きならぜひ見るべし」沈黙 サイレンス トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5映画好きならぜひ見るべし

2017年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

封切り初日に、東京・城東地区の映画見巧者が集まる劇場にて鑑賞。
朝10時30分上映だったが、入りは半分以下。

事前の知識は、スコセッシ監督作品というくらいで、新聞やネットの記事も読まず、予告編は劇場で見てはいたが、誰が出ているかも記憶にないままだった。

原作は未読、篠田正浩監督作品も未見ではあるが、だいたいの筋は知っていた。
異文化の衝突を背景に、信仰と自分の存在に主人公はどうけりをつけるのか。それに係る人物たち、そして400年近く前の「日本」がどう描かれるのか…。
舞台となった長崎・五島のでなく、台湾で全編をロケしたというのはともかく、物語は引き込まれる内容だった。

どこまでも、どこまでも人間は自分の身を大事にするものだ、という現実的選択をした主人公に共感した。
結局、格好をつけてもしようがないのである。
そして、神はそれを赦してくれた…と本人は思ったうえでの生き方、生きざまである。

このお話、ほぼ史実というのが驚きだ。
こういう題材を遠藤周作が見つけて作品化したというのはすごい。

原作もきょう買って、読み始めたところである…。

町谷東光