kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ) アイヌの姉妹の物語

劇場公開日:

kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ) アイヌの姉妹の物語

解説

北海道阿寒湖コタン生まれのアイヌ民族の姉妹がライブデビューするまでを追ったドキュメンタリー。故郷の北海道を離れ、東京でアイヌの歌や踊りを披露する日々を送る姉の絵美。妹の富貴子は故郷の阿寒湖コタンで家族とともにアイヌ料理店を営み、観光船でアイヌの歌を披露している。東日本大震災後、子どもたちの夏休みを利用し、東京に夫を残して子どもとともに阿寒湖へ戻ってきた姉。再会を喜ぶ姉妹だったが、そこでは姉妹では初となるデュオライブの企画が立ちあがっていた。突然のライブの話に戸惑や気後れを隠せない姉妹は、時に喧嘩もし、反目しながらも初のライブ本番に向けて支え合っていく。タイトルの「Kapiw & Apappo」(カピウとアパッポ)は姉妹によって結成されたアイヌ伝統歌のユニット名。監督は大林宣彦作品などで助監督を務め、本作が初の長編ドキュメンタリー作品となる佐藤隆之。

2016年製作/112分/日本
配給:オリオフィルムズ
劇場公開日:2016年11月19日

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映画レビュー

4.0アイヌ語

2019年4月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

す、すごい!

カタカナで書かれたアイヌ語はこれまで何度も目にしていたが、この映画では耳から飛び込んでくる生きたアイヌ語に圧倒されて もみくちゃにされた感のある映画の後半だった。

ここまでアイヌの謡曲を我が物としているカピウとアバッポ姉妹。日常会話もアイヌ語で自在に出来るのかどうかも是非聞きたかったな。

アイヌ語の学校とか、
アイヌ語の地域FMとか、
アイヌ語に吹き替えたアニメとか、
あるんだろうか?

姉妹の子供たちや、親たち友人たちはたくさん登場していたが、
けれども、挨拶程度のアイヌ語も、子供を叱る時には思わず出てしまうであろう“方言”も、ただの一言もこぼれ出て来なかったのは残念。無念。

アイヌ語は、日常会話としては風前の灯なのだろう。
世界には7600もの言語があるそうだが、その言語の消滅の速度は半端ないようだ。(2週間に1言語の割合で消滅、2019国連発表)。

アニメの吹き替え⇒喋れるアイヌ語⇒次世代への伝承。
ジブリとか協力してくれないかなぁ。
何とかして日常会話としてのアイヌ語を残していかないとだめですよ、もったいなさ過ぎですよ。

・・・・・・・・・・・
映画の作りとしては、他の方のレビューにもあるように △ 。
素材がここまで偉大なのだから、別の監督で作り直して欲しい。
つまりね、申し訳ないけれど“監督の熱意”ではなく“姉妹の歌と生き様”を見たいの。ゴメンね監督(笑)

【図書紹介】
僕の友人が、アイヌ墓地から盗掘された曽祖父の兄の遺骨を返還するように北大に求めています。そして小さな戯曲を出版したのです
「痛みのペンリウク・囚われのアイヌ人骨」。

もう一冊、
最後の1人が死んでひとつの言語が地球上から失われる瞬間の痛惜の記録は
岩波文庫「イシ」。
それぞれお勧めです。

・・・・・・・・・・・・

イランカラプテ
アイヌ語でこんにちは
直訳:あなたの心にそっと触れさせてください

こんなに美しい挨拶の言葉ってあるだろうか。

僕自身が、自分のふるさとの民族の言葉を失った痛恨の立場から、えも言われぬ思いでこのドキュメンタリーを観賞しました。

( DVD購入 )。

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きりん

4.0アイヌ人の現代の暮らしが

2016年12月10日
iPhoneアプリから投稿

映画としては別として、音楽が素晴らしい。歌も、楽器演奏も。

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Tora@Aichi

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