「観る人に全てを委ねる映画」海は燃えている イタリア最南端の小さな島 Kazueさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人に全てを委ねる映画
島の日常描写がひらすら流れる。ボートピープルが来て、とりあえず助けて、遺体処理をする。
受け入れ側からは医者だけが現実を語るワンシーンがあるだけ。
難民から発するのはどうせ死ぬなら異国の島に生き延びる運に賭ける、というラップ。
作られた台詞は無い。観る人は想像するしかない。考えざるを得ない。
そこまで追い詰める何がアフリカでおこっているのか。
上陸したものの、そのあと彼らはどうするのか。この小さな島に仕事はあるとは思えない。
島の少年と、上陸した漂流民は共存するのか。島の少年が興じるパチンコの標的は何なのか。
日本の海はどうしているのか。
ドキュメンタリー映画の凄味を観た。
コメントする