「主人公にイライラ」ドント・ブリーズ えびせんさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公にイライラ
クリックして本文を読む
序盤は、逃げるチャンスがあるのに金にこだわって後手後手に回っていくロッキー(女)にイライラして、話に集中できなかった。
でも、そんなに躍起になるほど、アメリカで貧困層の女の子が、その日を暮らす以上のお金を得ることは難しいという事なのかとも思ったり。
最後まで観て、何があっても諦めずに金を奪い切ったのは凄い執念だと、変に感心してしまった……。
それでも、ツッコミたいシーンは多かった!
後半ロッキーが老人を罵倒するシーンがあるが、お前が言うなと。
人の家に強盗しに来た奴の言う事かと思った。
しかも、老人の娘が事故で死んだ際の示談金と知っていて、全額盗もうとしたのだから鬼としか言いようがない。
老人は老人で、かなりのサイコパス。狂ってるのに、冷静なのが怖い。
警察に強盗被害無しと言ったのも、ロッキーみたいに金目当てで来る女を狙ってなのか? と思った。
ただ、一人娘を亡くして、轢き逃げ犯は自由に暮らしている状況を考えると、何をしても理解できない心情ではない。
富豪の娘にとっては、親が金持ちで(そして我が子に甘くて)懲役を逃れてしまったことが、結果的には不幸だったのか。
示談に出来るならばという富豪の親の気持ちも分かるので、彼女は轢き逃げをした時点で、この結果になるしかなかったのか……。
アメリカの格差問題を感じさせる映画
でも最後に老人の金を盗んで行くのは貧困層の少女(ロッキー)なんですよね。
貧乏人は貧乏人同士でも潰し合うのかというのが、貧困の悲しさなのか。
コメントする