劇場公開日 2016年12月16日

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「並みのホラー映画よりよっぽど怖い!盲目の老人キャラが秀逸」ドント・ブリーズ AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0並みのホラー映画よりよっぽど怖い!盲目の老人キャラが秀逸

2016年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

特別目新しいことをやっているわけでもないのに、観る者の緊張感を持続させる演出がお見事。タイトルは「息をするな」の意味。

大金を隠し持っているらしい独居老人、しかも盲目なので、不良な若者3人は楽勝で盗めると思って家に侵入。ところがどっこい、老人は元軍人で戦闘能力がまったく衰えておらず、尋常でない聴力が盲目のハンデを補ってあまりある。若者たちは逆に追いつめられて、かすかな呼吸音や足音もたてられない絶体絶命の状況に……という展開。

観客も若者たちに同化し、思わず息を詰めて、薄暗がりの中かたずをのんで老人の動きを注視する。不意に物音がするだけで、一気に心拍数が上昇するはず。

中盤から徐々に明らかになる老人のキャラクターがとにかくすごい。この一筋縄ではいかない人物造形があるからこそ、本作の怖さとスリルが際立つのだろう。ジャンルのファンなら見逃せない一本だ。

高森 郁哉