劇場公開日 2018年7月20日

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「“BLEACH代行”にもなってない」BLEACH 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0“BLEACH代行”にもなってない

2019年1月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

寝られる

これまたアニメ化もされたジャンプの人気コミックの実写化だが、大コケも納得。
ビミョー…と言うか、はっきり言って、つまらなかった。

コスプレされるほど世界中でも大人気らしいが、話も設定も全く知らず。毎度の事ながら、タイトルは知ってたけど。
大まかな設定を要約すると…

霊感が強く、霊が見える高校生、一護。
ある日、得体の知れぬ魔物に襲われた所を、一人の少女に助けられる。
その少女、ルキアは死神で、人間界を徘徊する悪霊“虚(ホロウ)”を退治していた。
重傷を負った一護は、ルキアから死神の力の一部を譲り受け…。

ルキアが死神界に戻るには、一護から死神の力を取り戻さなければならない。
が、霊圧が弱まった今の一護から無理に死神の力を取り戻せば、一護自身の身に危険が。
霊圧が再び高まるまで、一護はルキアに代わり、“死神代行”に。

コミック実写あるある。
元々の設定は面白味あるのに、実写になると…。
実写は無理だったのか、それとも単に演出・脚本・演技が悪いのか。

うんとねぇ、まず、序盤の漫画チックなコミカルさに辟易。
え? これ、こんなノリなの…?
家族とのやり取りはユル~い。福士も大根だが、父親役・江口洋介までも大根。って言うか、わざわざこの役に江口のようなビッグネーム起用する必要、あった…?
のほほ~んとしたクラスメイトたちとのやり取り。マドンナ的な真野恵里菜は相変わらず可愛いが、ここまで学芸会レベル。

虚の襲撃、ルキアが登場して、やっと軌道に。
しかしここまで、展開が早い、早い。
特異な設定なのに、説明的な紹介はあってないようなもの。
ダラダラやるよりかはいいが、しかしこれじゃあ、イマイチ世界観に入り難い。

結局それはそのままで、その後の展開も早い、早い。
ルキアに鍛えられ、修行を積む一護。
ルキアら死神たちには、ある使命が。最凶の虚“グランドフィッシャー”を退治する事。
グランドフィッシャーには、一護の母の死と関わる因縁が。
死神に恨みを持つ一族のクラスメイト。
死神の隊の隊長で、ルキアの冷血な兄との対峙…。
テンポが早い上に、100分ちょっとの尺にエピソードを詰め込んだ挙げ句、どれを主軸にしたいのかブレブレ。
実際、アクションと見せ場のピークはグランドフィッシャーとの闘いまでだったような気がする。
その後のルキアの兄とその部下との闘いはピークが失速、蛇足にすら感じた。
闘う理由、護る理由、ジャンプらしい王道要素は込められているものの、話に面白味は無く、後半は特にアクションだけで押し通し、何ともスカスカの作品に…。

佐藤信介監督と、タッグを多く組んでいるアクション監督&VFXチームなので、アクションやVFXはなかなか。
ドデカい刀を振り回すバトル・アクション、フルCGによる虚のビジュアルは見もの。
が、他の手掛けた作品と比べると、圧倒的に面白味が…。
コミック実写に定評のある佐藤監督とそのチームだが、今作は不発だった。

主演のイケメン俳優については何も語る事ナシ。同じく人気コミックの実写化『曇天に笑う』に続き大コケし、もうこの手の作品の主役は回って来ないだろう。
もしまた、人気コミックの実写化で主演する事になったら…。
テキトーに人気コミックを実写化し、イケメン俳優を揃え、コスプレさせ、アクションの一つや二つでもさせりゃヒットすると、日本映画界は本当にそう思っているのだろうか…?

原作コミックは面白いのだろう。
でもこれじゃあ、原作の面白さは全く伝え切れてない。
“BLEACH代行”にもなってない。

近大
としぱぱさんのコメント
2019年2月1日

私も見ました、まーったくの同感です。近大さん、久々な毒舌モードですな笑笑

としぱぱ