ユビサキから世界を

劇場公開日:2006年7月

2006年製作/63分/日本
劇場公開日:2006年7月

スタッフ・キャスト

監督
行定勲
脚本
行定勲
エグゼクティブプロデューサー
後藤由多加
プロデューサー
古賀俊輔
深尾宏之
撮影
中山光一
照明
武藤要一
録音
浦田和治
美術
嵩村裕司
編集
今井剛
音楽
めいなCo.
主題歌
アンダーグラフ
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映画レビュー

3.0 若き日の仲間との煩悶は将来の貴重な糧(かて)

2025年10月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
今日という日を一日いちにち過ごしていれば、いつか、なにかが報われる日が来るのだ
ろうか…なんて、「希望」ということばを口にするのも恥ずかしい。
でも、それを信じることもいいんじゃないかと思うと、「見つかった?」「何が?」「永遠が。」

彼女たちの、あたかも雲をつかむような漠とした「自分探し」の苦悩、煩悶、そして試行錯誤―。

そういう若さ故の苦悩、煩悶が、やがて「指先で世界をつかむ」ような可能性を開花させるのでしょうし、またそういう仲間同士の苦悩、煩悶が、別作品『サニー永遠の仲間たち』や、そのリメイク作『SUNNY 強い気持ち・強い愛』で描かれるような、遠く将来にも渡る厚い友情を育むようにも、評論子には思われました。

いま高校生の年代にある彼ら・彼女たちだけでなく、かつて高校生だったことのある皆さんには、是非とも観て欲しい一本とも言えそうです。

佳作の評価に、十二分に値する一本だったとも、思います。評論子は。

(追記)
作品中には、山本学園高校(現・惺山高等学校)の円形校舎が登場します。

同じ外周の長さでも、円形は四角形に比べて、内部の面積を大きくとれるのだとか。
高度経済成長期を迎え、義務教育諸学校に通う児童・生徒の激増に応え、教育行政側が打ち出した「苦肉の策」でもあったようです。

実際に校舎として使った側としては、「教室が扇型になり、使いづらい」「万一の火災の際には、中央の階段が通り道になって、他階への延焼が早そうだ」等々、あまり評判はよろしくなかったようにも聞き及びますけれども。

しかし、念願が叶って保存が決まった円形校舎がある町に住まう者としては、画面の中に見かけて、嬉しくも思いました。

残念なことに、本作の円形校舎はすでに解体済みとのことですけれども。
しかし、本作同様に、スクリーンの中では永遠の生命を得て、永く語り継がれて欲しいものです。

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