関ヶ原のレビュー・感想・評価
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三成視点の関ヶ原
日本語字幕版を見るべきだった。
私が生まれて初めて文庫本を購入した1976年(昭和51年)のことで、あれこれ41年が経った。その初めて買った文庫本が新潮文庫から出ていた司馬遼太郎の関ヶ原だった。
子供の頃に読んだ関ヶ原を40年以上経って映画化されて期待して行ってきた。
感想を一言で言うと、早口、且つ展開が早い。
日本語字幕版を見るべきだった。
まず他の方がレビューで書いている滑舌の悪さは、終盤の一部分以外気にならなかった。
また方言も薩摩の島津のところ以外は聞き取れた。
問題は、早口で展開が早い。そしてイラストや図がほとんどなく、戦国史、関ヶ原の合戦の本をよく読んでいるからこそなんとか理解できたが、文章で読めばさっさと理解できるものが、口頭で次々と言われ、言葉を咀嚼して理解する前に次へ次へと進んでいく。
4時間ぐらいの尺を取ってやればよかったかと思う。
静寂から勢いのある場面へ流れる「エネルギーを溜める」場所がない。次から次へ口頭で早口で進めていくだけ。
ちょっとぼっとしたら、「今、何を言ってたのだろうか」聴き逃してしまう。
日本語字幕版を見たほうがよかった。
映像面では、合戦の時、馬が左右に動くのがぼやけて見えるのが駄目。
また昔の映画(1959年ベン・ハーや戦国自衛隊など)に比べたら人が少ない。
関ヶ原の合戦などの詳しい知識がない人が見たら苦痛でしょうな。
悲しい歴史だ。
つまらなかった
かなり期待はずれ
よくやってくれた! でも足りなかった!
歴史小説が大好物で、関ケ原に纏わるものもいくつか読んでいます。
なぜ誰も関ケ原とか撮らないのか、と常々思っていたので、公開を知るや見るしかないでしょ、と。
雰囲気は文句なしに最高でした。これが見たかった。こういうの待ってた。
キャストも文句なし。特に、僕の中での老獪な家康像を役所広司さんが見事に体現してくれた点は感動。
岡田君もかっこよかった。ネットニュースか何かで読んだ、お腹痛いと思いながら演技してた、というのにも大感動。三成は腹痛であって欲しい願望まで叶えられていたとは。
ただ、やはり足りなかった。
原田監督も相当悩んだとは思うのですが、関ケ原の合戦を全体を捉えつつ映像化するには圧倒的に尺が足りない。
当初は小早川秀秋、島津義弘らを主役に、という構想もあったようで、確かにその方がもう少し上手くまとめられたのかも、と思ってしまいます。
とはいえある程度の合戦までの経緯や心情も描かねばならないわけで、どこを切り取っても関ケ原というのは難しいのかも知れません。有名な逸話の多くを切ってもまだ足りないのですから、やはり一作で完結には不向きな題材でしょう。かといって三部作とかにしたら戦国好き以外で見に行く人がいなくなっちゃうか。
合戦シーンに関してですが、見応えは充分でしたが、もう少し合戦の見せ方がよければなぁ、とは思いました。
ただワーっとぶつかるだけな感じがしたので。
鉄砲、槍、騎馬の繰り出し方とか、引き際とか、機を見ての死ねや死ねやの号令とか諸々、合戦で見たかったソレはあまり見られませんでした。
あとは、これは到底叶わない願望ではあるのでしょうが、数万人がぶつかった合戦、という感じもやはりまだまだ。そればかりはどうにもならないのでしょうが。
歴史に疎いと恐らく相当つまらないのでは、という感は否めません。入門、という感じで見れる映画でもありません。そこは御覚悟召されよ。
何はともあれ、正面から関ケ原を撮ろうと戦ってくれたスタッフとキャストの皆々様には大きな感謝と、拍手を送りたいです。
最後に一つだけどうしても気になった不満を。
丁度最近、池宮彰一郎氏の『島津奔る』を読みました。関ケ原合戦へ、島津義弘の危急を救うべく、九州から血みどろになりながらも走って駆け付ける島津家の兵達の描写に心熱くなったものです。
が、当映画関ケ原での冒頭で、呑気に歩いている島津の兵の描写が(勘違いならすみません)。絶対奔らせてた方が映画的にも良かったでしょうよ! なんでだ!
迫力の合戦は一見の価値あり
日本映画では久々の大作と言えるのでは。
実に見応えある一作だったと思う。
「日本のいちばん長い日」もそうだったが、歴史を知っていることが前提の映画。
状況説明は排除され、台詞は理解し辛いので、観る側の力量を要求する。
前半は、三成が打倒家康に動いていく過程を緊張感もって描いているが、横糸にラブストーリーを織り込んでいる割には三成の人物に迫りきれていない。
登場人物が多いのでやむを得ないが。
後半の合戦は迫力とリアリティーがあり、誰をも引き込むだろう。
元々これを描きたかったのだから、もっと合戦に集中させた方が面白かったのかもしれない。
島左近が家康を討つには機を逸してしまっていると思っていること、大谷刑部が家康との戦を強く反対したこと、北の政所の小早川秀秋への影響力、などが描かれていれば、合戦の場での人物模様がもっと感動的だったのではないだろうか。
役所広司の家康は迫力があり、イヤミも充分。
あの体は特殊メイクなのだろうか?
驚いたのは、大根役者だと思っていた東出昌大演じる小早川秀秋が、松尾山で遂に寝返る場面でだ。
家康に飲み込まれていくことに抵抗しつつも抗えない極限状態を全身で演じている。
島左近と柳生との関係が中途半端に描かれていて、もったいない。
編集で切られたか?
ならば、柳生の場面は時間の無駄だった。
初芽を策略で送り込まれた間者ではなく、三成が惚れ込んで囲うという関係にしたのはよかった。
冒頭の三条河原での初芽登場場面は、いきなり感動的だった。
流行りの前後編などにせず、一本にまとめたことは評価できる。
脚色はかなりの大仕事だったと思う。
台詞が聞き取れなくても、役者の演技の迫力で押し切った感じだ。
大河ドラマには越えない作品
圧巻。
司馬遼太郎原作の方は未読であるが、ある程度の日本史的知識というか予...
岡田准一の顔芸
司馬遼太郎の原作云々よりも、関ヶ原のドラマは2時間ちょっとでは分かり難いんでは?大河ドラマのダイジェスト版のよう。これだと石田三成の戦へのモチベーションがさっぱり分からない。そういう事は分かったひとに観て下さいってことか。しかし作者が思うほど、三成や家康の事を今の日本人は知らないでしょう。映画では何度か壬申の乱の大海人皇子の事が語られる。関ヶ原はかつて天下分け目の合戦があって、今回が二度目だと云うわけだが、歴史好きじゃないと分からないよね。
原田眞人監督と岡田准一だから、想像通りの大芝居。岡田准一は良い俳優だと思うが、作品の選択がどうも
…少なくとも石田三成のイメージではない。いつもの力み返った顔芸。映画も大河ドラマもいつもの岡田准一。彼はこのままだと長続きしないな。役所広司も大芝居のひとだが、流石に彼の家康はそれだけではないけどね。
いちばん良いのは平岳大の島左近。死臭を纏った古武士の風格がある。かつてのテレビドラマ版の三船敏郞とは違う解釈の島左近だ。有村架純も悪くない。アイドルなのに泥まみれの立ち回り。健気なのにタフな感じが良い。
合戦シーンは流石にテレビドラマの比ではない。戦国モノ好きには堪らないかも。
このレビューでも多くのひとが云っている通り、セリフの聞き取り難さはひどい。早口とか現代語ではないからとかいう問題ではない。「七人の侍」のセリフの聞き取り難さは有名だが時代が違う。今の技術であれはない。
歴史好き、戦国モノ好き以外には勧めません。
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