「楽しかった。けど哀しくなった(個人的なこと)」家族はつらいよ2 くーさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しかった。けど哀しくなった(個人的なこと)
楽しかった。
橋爪さんがちゃんと憎まれおじいちゃんをやってて。
今回観るのは2度目。
1度目は確か、全体的に大げさというか、わざとらしい感が鼻について、あまりポジティブな感想は持たなかった記憶。
でも今回は、観終わって、自分は死ぬとき誰かいてくれるのかとか、おみおくりしてくれる人いるのかな(縁もゆかりもない葬儀屋さん一人かな)とか、考えてしまった。
ケンカが日常でも、本当に憎しみあってたり疎まれてるわけじゃなく、家族に囲まれ、お金の心配もなく、日常的に家族以外の人とも会う機会があって、老後を満喫している恵まれた高齢者が今の日本にどれだけいるのかな…と考えてしまった。
小林稔侍さんの、家族とは縁が切れ、仕事も真面目にやってきたのに、気付いたら転落していて、老後も生活のために汗水たらして働かねばならず、1日の終わりは一人で小さなボロアパート、みたいな方が自分に近いからそんなふうに思ったのだけど、
そちらをメインに描いたら、こんな楽しい映画は作れない。
「ぎんなん」みたいに、死ぬときは友達の家の柔らかいベッドの上で、友達の家族が好物をお棺に入れておみおくりしてくれる、なんて恵まれた最期になること、ないだろうから…
でも、妻夫木さんと蒼井さんが柴又駅のホームにいるけど、はっきりと柴又にいるよ!とわかるのでないところが、なんか好ましかった。
言いたいこと言い合える家族はすてき。
たのしく生きられたら良い。
そうできないのは、その人個人のせいじゃないのにね…
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