映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのレビュー・感想・評価
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tokyo sky
生きてるだけで最高なのだ、みたいな内容だと感じとった。人間はみんないつか死ぬ、そしていつ死ぬかわからない。ふだんは死ぬことなんて考えないで生きてるんだけど、身近なところで死が起こると意識させられてしまう。私たちなんで笑ったんだろう、みたいなセリフがあったけど 絶対死ぬって解ってるけど今はまだ生きてる、からだろう。
タバコの火の明かりが東京の夜景にうつりかわる場面は 世界は誰かの仕事で出来ている。みたいだなと思った。
おもしろい映画ではないし、前半の雰囲気が後半には薄れてしまっていて凡庸な作品のようにも思える。
脇汗の歌はサビがガンバレahだし、絶妙な感じで生きろと伝えてくる映画。
閉塞感と恋愛
なにが狙い?
脚本家の力
原作の、あの短い自由律短歌のような詩集から、この脚本を書き起こせる石井裕也監督も、たいした人だね。
「舟を編む」でも感じたことだけど、台詞がなくても人に言葉有り。人に歴史有り。
人間の身体・表情にカメラを寄せて、その姿におのずからを語らせる監督の手法には脱帽。
・・・・・・・・・・・
追記
たぶんこの映画は、地方から出てきて東京に在住する者のための映画ですね。とにかく江戸っ子の映画じゃないです。
全部がイメージの世界で、息苦しさとか、住みにくさとか、緊張感とか、それらも全部上京者が抱えるイメージの世界。
秋田出身のシンガーソングライター高橋優が渋谷の街並を歌っていたけれど、それを聞いた業界人が「これってさぁ、アレだよね」とラジオで頷き合っていた。
「東京」というタイトルの上京ものの歌はものすごく多い。
この映画もそれ。
そして同族には“それ”が通じるんだと思う。
キネ旬1位…?
2017年度キネマ旬報ベストテン日本映画第1位!
その他国内映画賞で軒並み高い評価を受け、気になりつつ何となくずっと保留にしていたが、キネ旬1位を獲った事だし見てみようかと。
キネ旬ベストテンは国内の映画賞でも特に参考にさせて貰ってるし、1位に輝いた作品はその年の自分のBEST級になる事も多い、が…
昼は看護師、夜はガールズバーで働く美香。
工事現場の日雇い労働者として働く慎二。
二人は出会い、少しずつ心を通わせていく…。
東京という大都会の底辺で生きる若者たち。
孤独。
疎外感。
閉塞感。
死。
1000万人も居る中での出会いや再会は奇跡。
見出だしていく希望、幸せ。
映像や音楽は美しいし、街中のガヤや編集などにもセンスを感じる。
実力派陣の好演。
“若者”や“今”を繊細に描いている。
…だけど、こういう話ってよくあるよね…?
ヒューマンドラマもしくは今を生きる若者たちの青春ドラマ/ラブストーリーとして悪くはないが、とりわけ特筆する点や新鮮なものは感じなかった。
原作は詩集。ナレーションや台詞も美辞麗句なものが多く、何かこう、生の感情が伝わってこない。
後、ガン~バ~レ~!…っていうストリート・ミュージシャンの歌がしつこい。
『川の底からこんにちは』『舟を編む』『ぼくたちの家族』…石井裕也監督の作品は好きだが、それらほどではなく。
キネ旬ベストテンでも、本当に『あゝ、荒野』を抑えて1位に輝く作品であったか…?
でも、石橋静河は拾い物。
まだまだ新人ながら主演を努め、堂々たる演技、存在感。
石橋凌と原田美枝子の娘で、演技派である両親の血は確かに受け継がれているようだ。ふとした表情や佇まいが時折、母親を彷彿させる。
個性派・実力派として期待の逸材。
タイトルの清涼感と内容の閉塞感のギャップ
何とも言えぬ焦燥感、わかります
ざまあみろと言いながら死ぬまで生きるしかない
閉塞感のある建築労働者の描写。生きていくしかないから、働けるだけ働く。しかし賃金は少なく、ガールズバーなんてとても行けない。そもそも働くだけの身体がいつまで持つかもわからない。
そんな環境下での、他人との距離感を掴めない、コミュニケーションが上手く取れない青年の物語。片目の視力を失っていることは、距離感を失っていることの隠喩なんだろうか。
もう一つの物語は、常に「死」の近くにいる看護婦。主人公慎二とは友人の死を通じて知り合うのだが、その後も死を感じさせる場面はいくつもあり、観客を不安にさせます。
ラストが、孤独感にあふれた結末なのか、ハッピーエンドなのか判断が付きかねる微妙な終わり方。どうであれ、人間なんてざまあみろと言いながら死ぬまで生きるしかない。
残念。入り込めきれず。
青色
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