「見てるこっちの災難」斉木楠雄のΨ難 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
見てるこっちの災難
福田雄一監督の作品は好きだ。
『変態仮面』『女子ーズ』はお気に入りだし、原作読んだ事も無く見た『銀魂』も面白かった。
本作も少年ジャンプの漫画の実写化。
ちなみに原作は存在すら知らず。
まあ、つまんなくはなかった。
強烈個性のキャラたち、ゆる~いギャグにパロディ満載…THE福田ワールド。所々クスッと笑えた。
でもねぇ…。
こんなにレビューを書くのに頭を悩ましたのは『珍遊記』以来かもしれない。
つまり、本作を見て、本作から何を感じたとか、何をどー書けばいいっちゅうーねん!?
だって、中身ナシなんだもん…。
生まれながらにしてあらゆる超能力を持つ斉木楠雄。
どんな能力持っているかと言うと、今アナタが思い付いた超能力全て備わっていると言っていい。
ピンクの髪、頭には超能力を抑えるヘンなアンテナ付いてるが、目立たず、平凡な高校生活を送っている。
そんな矢先、毎年毎年何かしら問題が起きる学園祭“PK祭”が今年も開かれる。
ある個人的な理由から超能力を使ってPK祭を穏便に済まそうとするが、色々珍騒動が発生して…。
…って、それだけ。
例えば、ライバル的な超能力者が登場してサイキック・バトルが始まるとか、危うし!楠雄の超能力がバレる!?…とか、そういうのもナシ。
熱血バカ、中二病バカ、腹黒美少女バカ、ホントにただのバカ…おバカ丸出しの面々によるおバカ祭り。
それを、楠雄がずっと低いテンションとすんとした真顔のまま、未然に防ぐ。間違っても事態の収拾に奔走する!…なんて事も無い。
おバカたちによるバカ高校のバカ学園祭。
それをただ延々見てるだけ。
見てるこっちのIQが低くなりそうな、タイトルに掛けて言うなら、見てるこっちの災難。
キャストもよく出たもんだ。これも福田監督の人脈か。
漫画/アニメの実写化にしか出ない山﨑賢人。ずっと真顔で台詞もほとんどナレーションなので、これまで一番の演技力!(だって、下手な演技を見なくて済むから)
橋本環奈に変顔をさせられるのは、福田監督だけかもしれない。
大バカ高校生役の新井浩文、何か裏ある役と思ったら、ホントにただの大バカ…。
う~ん、他何も語れるものが無い…。
中身ナシレビュー。
まあ、そういう作品って事で。
おバカが見たい、暇潰しに何か気楽に見たい、お金に余裕がある、レンタルの4本パックで後一本埋め合わせに、そんな程度で見て下さい…。
って言うか、「おっふ」って何なの??
あまりのくだらなさに溜息混じりの「おっふ」が100回も出そうになるよ…。