ブレードランナー 2049のレビュー・感想・評価
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デストピア極まる
2019年のロスアンゼルスは陰鬱さとクールさを持っていた。多くのクリエイターが影響を受けたのはブレードランナーのリアリティのある世界観をあの時代においては格好良く感じたからだ。しかし今作は圧倒的に絶望的な未来。スピナーのデザインもシド・ミードのフューチャリスティックな物からクラシカルで退廃的な趣きのある物となっている。人、レプリカント双方共に人類であらんとしようとするあまりに人間性を失っている圧倒的なデストピアの世界をゆっくりと丁寧に見せていく。大変重苦しい2時間43分。それ故にラストの切なさが心に染みる。しかしハリソン・フォードだけが世界観を共有できていないように感じてしまった。そこがたいへん残念だ。
あの影が浮かびあがった時、声出そうだった
上映後町山トーク付き。町山さんの解説でわかった点が多数あり。その上での感想。
長く(2時間44分)暗く、重い。前作もそうだったがそれ以上に。これは監督やらずに任しちゃったリドリーと監督やったヴィルヌーヴのせいであるであろう。
いわゆるブレラン的な雨降る都市の夜の景色はわずかで、別の風景を敢えて作ってもってきた。そして芸術映画か!とばかりにどっしり演出。期待値マックス状態でこのテイストで撮るっていう。嫌いじゃない、嫌いじゃないが、やはり長くないですかねえ。
後半、オオッという展開あってやはりそこは見応えあり待ってた甲斐があると感じましたけども。
撮影監督ロジャー・ディーキンスの話や聖書からの引用、小説家ナボコフとの関連など町山さんの話は実に面白かった。この話が聞けてなかったら感想はどうなっていたかわからない。
一作目は興行はコケ酷評されたが長い年月でカルト化したわけでこの続編も長いスパンでの評価がいる、のかもしれない。
何を考えてるのかわからない顔のゴズリング、おじいちゃんハリソン、エロいアナ・デ・アルマス、ジャレッド・レトの貫禄、怖いシルビア・フークス、と役者は皆良かったです。
人間性
アンドロイドは電気羊の夢をみるか
面白かったですが
大義のために
待っていた甲斐があった。
前作とは時代が大きく変わった後とはいえ、その世界観やストーリーにおいて観客を裏切ることなく新しい時代に導いてくれる。
作りこまれた重厚な画面、音楽、演技。音響は”メッセージ”を彷彿させる。監督の好みなんだろう。よくあっていた。
懐かしの面々も時の流れを感じさせて奥深いものにしていた。公開済みのショートフィルム3編も合わせると随分な長編。前作を含め、今日はどっぷりと余韻に浸らせてもらう。
続編の噂を聞いてから随分と不安な日々を過ごした。前作が好きだっただけに、続編に裏切られた過去がよみがえる。あんな映画やこんな映画。
”奴隷商人に売られた”SWのようにしょっちゅう続編やスピンオフが出ることは望まないがこんなのもたまには欲しい。
期待以上の素晴らしい出来でした。
完全に事前情報をシャットアウトして観たので、始まって5分もしないウチにいきなり「え?そうなの?」と勝手に思い描いていた設定から異なっていたのでビックリしました。ブレードランナーとはいいながら前作に引っ張られ過ぎず、完全にいい意味で異なった世界観にアップデートされているのは素晴らしいと思いました。自分も含め、熱狂的なマニアが大勢いる映画なので、批判を恐れ、前作の世界観の変な劣化コピーもどきになりがちな所ですが、大胆に変えながらも、今、現在の視点からの近未来的ブレードランナーの世界へとアップデートすることに見事に成功していました。まさに完璧な続編ではないでしょうか。内容については何を書いてもネタバレになってしまうので触れませんが、ブレードランナーの世界をまた一歩前進させた素晴らしい作品です。可能ならば是非IMAXシアターでご覧になる事をオススメします!!
前作よりも原作っぽかった
夢を見る…、そして、始まりは雨
人間は感情があるから素晴らしい
素晴らしいがちと長い
ディックが繰り返し問うたテーゼを幾重にも重ねた極上のSFドラマ
前作から30年後のLA。”人造人間”レプリカントを開発したティレル社の技術を譲り受けたウォラス社の開発した新型レプリカントが様々な分野で社会に進出し人間と同様の生活をしている社会。LAPD所属のブレードランナーであるKもレプリカントで、上司の指揮下で旧型レプリカントの捜索と殺害に従事していた。郊外で蛋白質農場を営むモートンが旧型レプリカントであることを察知したKは格闘の末モートンを倒すが、彼は「お前は奇跡を見たことがないだろう」と謎の言葉を残す。Kは農場の地中に厳重に密閉された金属製のケースが埋もれていることを検知、その中には白骨死体が隠されていた。
新型レプリカントには幼少期の記憶が埋め込まれていて本人もそれが模造記憶であることを知っているという設定からゴロゴロと物語が転がる、フィリップ・K・ディックが繰り返し問うてきたテーゼを幾重にも重ねた極上のSFドラマ。KとホログラムAI、ジョイが紡ぐ舌足らずな恋物語もライアン・ゴズリングの出世作『ラースと、その彼女』を彷彿とさせる切なさに満ちていて胸に沁みます。
”俺の嫁”は電子憑依するか
『ゴースト・イン・ザ・シェル』が
お子様ランチに思えて来るほどの
成熟感があるのだが
今回もそんな「日本」の影響を濃く感じる
光と影のコントラストを多用した映像は美しく
特に Niander Wallace のシーンは
人間とは思えぬ演技(表情)に鬼気迫るものがある
逆に Joi こそが最も人間らしく皮肉であった
こんな未来は嫌だ
ところが現実もこんな嫌な未来に
向かっている気がしてならない
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