劇場公開日 2017年5月27日

  • 予告編を見る

「虚しくなった」ちょっと今から仕事やめてくる 712さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0虚しくなった

2017年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

この1年で、クビになった人含め、社員の数が一周したブラック会社に勤めていますが、この映画で上司が怒り出したときの社内の雰囲気はとてもリアルに感じ具合が悪くなりかけました。
そのような会社にはその核となる何かを、作り出している人が必ず存在すると思います。本人は気づいていないのやもしれません。
映画のように40代~50代ぐらいの上に立つ立場の人であることが多いのではないでしょうか。
そういう人たちには、新しい時代を作るという意識を本当に持って欲しいと思わずにはいられません。
今までの働き方、自分たちの方がと思うのかもしれませんが、
すでにそんな考え方が通用する時代ではないことを自覚するべきです。
内部を大切にできない人間の仕事が、本当の意味で社会に役立つことなどない。そのような仕事をずっと続けてきたのではないかと疑い、社会というものが果てしなくつまらないものに思えてきます。
そんな気分にさせている時点で、そういう大人は本当にどうしようもないですね。
人の気持ちというのはとても複雑なものですが、それに鈍感な上司を持った部下はたまりません。仕事だから、金をもらっているからでは済まされないことがたくさんあります。

現代社会の年齢による考え方の違いや、ゆとりと呼ばれる世代が社会人となった今現在のあり方について考える映画だと感じます。
登場人物も少なく、チープだが、このような映画が作られたことに感謝します。若者でなく、大人に見て欲しい映画です。

社会人である前に上司も部下も、ただの人間であるということを忘れてはならないですね。この先、それを前提で働くのが当たり前の社会になって欲しい。 そんなことを考える帰り道となりました。

712