「原題意訳『兄を想う』」戦場のメロディ まりぽっささんの映画レビュー(感想・評価)
原題意訳『兄を想う』
あれれれ、中盤からメッセージ性が出てきたかと思いきや、後半にかけてブレてきた感が…
本作を一言でまとめると「前線から除隊した軍人と戦争孤児の出会い、彼らが創った児童合唱団の記録」それ以上でもそれ以下でもないかな。
キャッチにある「奇跡」もこれと言って描かれていなくて残念。
一見主人公はイム・シワン氏演じるハン・サンリョル、しかし観終えてみれば原題の指す人物(=兄)はドングでそこに想いを馳せる妹はスニ。
主眼がどこに置かれているのか、何映画なのか(戦争映画と言うには描写が弱いし、子供を主役にしているとしたら大人に充てたスポットが多過ぎるし、かと言って音楽映画とも言い難い)、戦時下という非常事態で生まれる苦悩や葛藤とそれを乗り越えていく過程の描写が散漫したり足りなかったり、題材が良いだけに仕上がりが勿体ないと感じた。
とは言え、史実を知る意味では一見の価値はあろうかと。(これまで取り上げられたことが無いと思うので)
また、どの時代どのような環境でも「子供たちは希望」だと思わせてくれる点は良い。つまり子役たちが非常に良かった!
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