「映画では珍しい高齢の潜入捜査官」潜入者 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
映画では珍しい高齢の潜入捜査官
潜入捜査ものは実話、フィクション含めていろいろあるが、主演は現在61歳のブライアン・クランストンが演じている。潜入捜査なんて苛酷な任務は若い人がやるものだと思い込んでいたから驚いた。
しかし主人公が化ける仮のアイデンティティは、裏社会とのつながりを持つ富豪の悪徳実業家。確かにクランストンくらいの年齢でなければ務まらなかったかも知れない。いずれにせよ、命がいくつあっても足りない潜入捜査の緊張感にヒリヒリした気分にさせられる。
いささか杜撰な失敗だとも思うが、妻と食事に行った先でドラッグディーラーと出くわし、突然裏社会のクソオヤジモードに切り替えるシーンは、人間が二つに引き裂かれる様が可視化される名演技だった。
ちなみに実話では何歳くらいだったんだろうと調べてみたら、本人は個人情報を非公表にしていて、ロバート・メイザーってのも偽名のようだ。クランストンは一緒に食事をしたらしいので、報復を誓ったカルテルに拉致されたりしないことを祈りたい。
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