「経験と感性により評価の分かれる作品。」ナラタージュ ke_yoさんの映画レビュー(感想・評価)
経験と感性により評価の分かれる作品。
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割とズタズタのレビューが多いが、仕方ないのかも。
過去の恋愛経験と感性で、まるで理解出来ない人と、懐かしくて痛くて甘い想いの蘇る人とでは作品を通して受け取れるものに違いがあり過ぎる。
好きな人を思い出すと予告編で言っているのを聞いた私は、そんな陳腐な宣伝あるかよとナメてかかっていたが、まんまと思い出してしまい、痛くて甘くて懐かしくて、泉の気持ちも葉山の狡さも、小野くんの必死過ぎる痛々しさも、観ていて恥ずかしくなるほどだった。
しかし小野くんの暴力性と独占欲は…萎える。
泉が彼だけを見ていたら、ああはならないと考える人もいるかもしれないが、私には彼はああいう気質なんだと思えた。人間はああいうときにこそ本性が出るので。神経質そうに見える坂口くんにピッタリの役だと思った。優しいけど脆くて、怖い。
狡くて弱い葉山、まるで奥さんの負のエネルギーを自分が受け取ってしまったかのような覇気のなさ。
若さも含め、強くて眩しく真っ直ぐでエネルギーに満ち溢れた泉の弱り切った状態の無意識の色気。
そりゃ2人は惹かれ合うよね…そして支え合うよね。
恋とか愛とかとは少し違うもの…だと私は思った。
年齢や性別に関係なく、誰かに惹かれて止められないほどの気持ちになったことがある人、その人からの影響で人生が変わったことのある人になら、この作品から何かを受け取れるかなと感じました。
しかし有村さんはスゴい恋愛経験でもあるのかしら。
ひよっこのみねこと同じ女優さんとは思えぬ、艶のある静かで情熱的な素晴らしい演技でした。
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