たたら侍のレビュー・感想・評価
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邦画界に新風吹き込む勇気ある作品
昨年のモントリオール映画祭から15分カットした編集での日本公開。本来なら三部作にでもすべき盛りだくさんな内容を2時間に収めたのですから、そのヒズミは大きく、起承転結的にすんなりまとめられているとは言いがたい、課題もはらんだ映画です。
なのに、何故是が非でも高評価を出さずにいられないほどこの映画を愛してしまうのか
それは、本作で、添加物浸けになっている現代人に敢えて一切無添加のナチュラルな本物を届けようという無謀を実現したEXILE HIROさんと錦織監督の果敢な姿勢に胸打たれるから。
CGや速回しを駆使していたら、もっと単純明快なカッコいいヒーロー仕立てのストーリーにしていたら、100倍楽だったはず。エンターテイメントを追求してきたLDHがその真逆に価値を見いだし、歩んだ第一歩かなーと感じます。
息をのむほどの映像美、鉄づくりの神聖なシーン、圧巻の長回しの殺陣シーンなど、みどころはたくさんありますが、一番注目したいのが、非常に情けなくかっこ悪い、失敗だらけの主人公演じる青柳翔の生々しい本物の心の機微です。自分の内側から溢れ出て来たものしか表現しない、できない、決して器用とは言えない役者が、全身全霊で描く恐ろしく繊細な心模様をその瞳に正直に映し出していて、いちいち感動が止まらない。その青柳の目を錦織監督がふんだんにクローズアップしてくれています。
よって、課題を差し引いてもお釣りが来るほどのリッチな映画。公開前に3度見ましたが、見るたび新しい発見があり、新しい学びがあるので、もう一度見たくなってしまう。
見て、「あー面白かったー」で終わる映画ではなく、鑑賞後にじわじわと考え掘り下げて、もっと色々知りたくなる、私にとってはそんな奥行きの深ーい映画。海外在住ということもあり、日本人としての誇りを鮮明に思い起こさせてくれる「たたら侍」、メッセージ性も込めて、あらゆる面からビューティフルな映画です!!
素晴らしい。ストーリー、撮影場所、楽器、歌
この映画の良さが分からない現代の日本人が多いだろうとおもいます。
村を守る話や恋愛話としか、捉えられないのが今の日本人。
出雲の国での撮影で、古き良き日本が大切にしてきた、自然の中で生かされているヒトをよく表現されていると思います。時折出てくる太陽の映像、BGMの楽器の選定。素晴らしいです。
そして、天音(アマオト)という曲名にされた事が最後のエンドロールで分かって感動しました。
今の日本が海外とどう向き合うべきか。それを訴えかける国際的な映画でした。
武士道とは何か。この映画から感じ取れます。
無題
学生映画かと思った。経験もしくは技術がない人がロケーションに助けられて撮った映画。とにかくロケーションだけは良かったけどロケーション以外は何を取っても苦痛。映画が終わるまでの時間が苦痛で苦痛で仕方なかった。
EXILE映画だと知っていれば見なかった。知らなかった。ただ時代劇が好きだからポスターも雰囲気あったから足を運んだけど勘弁してくれ。
初っ端始まる殺陣も酷い、脇役の大根具合も酷い、テンポという概念もない。脚本は潔いくらいの御都合主義。ヒロインは18歳のE-girls。幼過ぎて妹役かと思ったわ。
衣装は良かったけどデニム生地の着物多過ぎだろ。笑わせんな。なんで時代劇撮ったの?ヤンキー映画撮れば良かったのに。刀剣女子のブームに乗ったの?刀剣女子から言わせて貰えば何がしたいのか全く分からなかったわ。
本物を見せてくれる作品
映画『たたら侍』を鑑賞してきました。
何度観ても飽きない素晴らしさがある作品だと改めて思います。
<フィルムならでの良さ>
この作品はすべてフィルムカメラで撮影されています。パナビジョンと呼ばれるカメラマンでも敷居が高いといわれるカメラをアメリカから空輸して造られています。スキャニングも4Kです。
<本物へのこだわり>
1300年以上、現在もなお継承されているたたら製鉄の手法を0から見せてくれるから貴重な場面がみることできます。また、戦国時代の侍ではなく、侍を目指すかどうかを迷っている村人の青年の話なので、映画のメッセージが分かりやすくなっています。
アンチ評価があるが、決して悪くない。そして美しい。
最近の日本映画は、有名どころばかり集めて興行収入だけを搾取し、しかも中身映像ストーリーキャラクター全てだめな日本人をなめた映画が本当に多い
まるで詐欺
確信犯とさえ思える
そんななか、本物を目指している姿勢がこの映画にはある。
楽しさにはかけるかもしれないが、こういう映画ももちろんあってしかるべきで、中途半端におちゃらけてるくせに全くおもしろくない最近の日本映画よりずっといい。
ド派手なアクションや作られたイケメンを目当てにしないでいくのがいい。
世界を視野に入れている彼らが、かつて黒沢明が世界に影響を与えたように、成長することも大いに期待できる。
応援したいと思いました。
本物感が凄い良かった
映像が美しく、セットやカメラ割りなど本格でビックリしました。特に終盤の長回しは圧巻です。主演青柳さんの作品は初めて見ましたが、こんなに素晴らしい役者さんだとは知りませんでした。心情や間の使い方が良く深い映画です。時代劇ファンだけでなく若い方にも見て欲しい。
きれいな映画です
アメリカの映画祭で見ました。監督、青柳くん、ナオキくんとも話したので、バイアスがかかってるかも知れないけど、レビューほど悪くないと思いました。
確かにテンポがイマイチだったけど、内容が重いので、それも仕方ないかなと。画面はきれいだし、石井杏奈の舞いも美しい。錦織監督の出雲や島根をアピールしたい、という心情も良くわかる映画でした。
映画なので過度な説明ができず、ノベライズ版で初めて意味がわかる部分もあったりですが、それはまあしょうがない。
細かいあらすじよりも、全体の流れに乗ってゆったりと観るといい感じでしょうか。
伝えたい事を欲張りすぎ
学校の教材ビデオなら合格点
強さとは何か
武士に求められる剣術と相手を倒す勇気
農民として権力に屈せず技術を伝承する事
それらは違う
早乙女の殺陣のシーンが唯一まとも
普通に観れば主人公のヘタレ具合に
若干の苛立ちを覚え
終映後には心地良くないだろうね
もったいない映画
とにかく映像が綺麗
風景はさることながら
たたら 製鉄を
造るシーン1つとっても美しく
綺麗だと思いました
音もいい
脇役の役者さんたちもいい
でも日本の美しさを伝えたかったのか?
男の真の強さとは何か?を伝えたかったのか?
なんだかよくわからない
最後までもったいないとしか思えなかった
絵が綺麗じゃなかったら私も隣のお兄さんのように
爆睡していたかもしれないし試写会じゃなかったら
評価はもっと下がってたと思います
とにかく残念な映画でした
少しずつ惜しい
上映前のアオリ映像で、“モントリオール映画祭最優秀芸術賞受賞”は良いとして、“黒澤”“溝口”まで引き合いに出すのはいかがなものか。(。-_-。)
流石にそれは調子に乗りすぎだろう…とテンションが下がったところで本編を観たのが功を奏したのか、思ったより良かったです(笑)
EXILEのメンバーが主演の時代劇と聞いて、『るろ剣』的な、斬新なカメラワークを駆使したワイヤー&CGアクションかと思っていたのですが、全く違っていました。
風景がとにかく素晴らしい。
神々が自然に宿っているような、神々しさを感じました。
たたら場のシーンが素晴らしい。
ディテールへのこだわりが感じられ、もっと工程を詳しく知りたくなりました。
殺陣のシーンが素晴らしい。
様式美の殺陣を少しリアル側に崩したような殺陣で、目を覆うようなグロさはありません。
死体も綺麗なものです。
物語も、主人公が強い侍になって村を守るのかと思いきや、迷い悩み苦しみます。
他の登場人物達もみんな魅力的なのに…
映像が美しすぎるせいか、サラサラ流れてしまうような印象でした。
なんか、全部が少しずつ惜しい!
次回作に期待することとします。
脇役が豪華すぎる
映画アプリ「Filmarks」で当たった、ニッショーホールでの試写会に参加。
先週の『無限の住人』と同じ会場ですが、今日は後方に空席が目立ちました。
スクリーンに映し出される風景が、とても綺麗でした。
日本って美しい国だなぁ、としみじみ。
あと、たったあれぐらいの出番で宮崎美子さんは贅沢すぎると思います。
好きな女優さんなので、『惑う After the Rain』に続いてスクリーンで観られて嬉しかったですが。
いい意味で裏切られる映画
エグザイルの映画か、と思いながら観に行きましたが、主役の青柳翔さんの表情がとても良くて引き込まれてしまいました。
普段エグザイルの中でどんな顔をされているかわかりませんが、
映画のようにピュアな方なのではと思います。
映画のテーマもしっかりとしていて、大物役者さん達に静かに
じわじわと迫られ、気付けば大変なことになっていく展開。
映画のストーリーも思ってたエグザイルのド派手な感じと全然違い、
ただのヒーローものじゃなく、今の世の中にも通じていて、
考えさせられるところも多くある映画だと思います。
良い意味で裏切られました。
チャンスがあれば、もう一度、観てみたい映画です。
見どころの多い撮影。演出にテンポ感があれば・・・
戦国時代の末期、織田信長が台頭している頃の話。
奥出雲に、玉鋼(たまはがね)と呼ばれる最強度の鉄をつくる人々の村があった。
彼らは「たたら師」と呼ばれ、砂鉄から製鉄をしている。
たたら師たちの長は「村下(むらげ)」と呼ばれ、伍介(青柳翔)はその村下の家に生まれた。
父親が祖父から村下を継ぎ、村下としての修行を積んでいるそんなある日、仲間が出来上がった玉鋼を運ぶ途中、山賊に襲われてしまう。
村を守りたい伍介は、玉鋼の買い付けに来ていた近江商人に頼んで、都へ出て侍になることを決意する・・・
といったところから始まる物語。
その後、戦で人が次々に死ぬところをみた伍介は失意のもと村へ戻るが、狡猾な商人(津川雅彦)が村を守るといって、火銃(ひづつ)をつくり、村びとたち自らの手で村を守るように勧める。
そのうち、村は砦のような形になり、件の商人は野武士たちを雇い入れて、「村を守る」という言葉の下に、村を掌中に収めていく・・・
と展開する。
なかなか、いまの時世を反映したような物語で、「刀を抜くときは、死ぬことを覚悟するときだ」と伍介に諭す領主の言葉もあり、骨子としては悪くない。
なんだけれど、演出のテンポが悪いのか、どうも観ていて気が散じてしまう。
たぶんに、時代劇とはこんな感じといった、重厚というより鈍重な感じで演出しているのだろう。
とはいえ、見どころも多い。
フィルムで撮って4Kデジタルで仕上げた画面は、デジタル撮りの画面と比べると格段に色調がいい。
微妙な色彩、特に人間の肌合いが違う。
ふんどし一丁でたたら吹き作業をする男たちの肌合いは素晴らしい。
また、たたら吹き作業は実際に行っているとのことで、それらを捉えた映像は、やはり本物の力がある。
さらに、奥出雲にオープンセットで作られたたたら村。
周囲の自然と一体感がよく、自然を背景にした撮影に活かされている。
なので、これで演出にメリハリが効いていて、あと10分ほど短ければ、もっといい評価ができるのだけれど。
なお、エンドクレジットの背景の映像や、クレジットの途中にも1エピソードあるので、最後まで観ることをお勧めします。
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