「個性溢れる七人の勇者達の躍動」マグニフィセント・セブン みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
個性溢れる七人の勇者達の躍動
本作は、大好きな時代劇・七人の侍、傑作西部劇・荒野の七人が原案であり、予想以上に面白い正統派西部劇だった。
本作の舞台は西部開拓時代のメキシコ。町を乗っ取り勢力拡大しようとする悪党ボーグ(ピーター・サースガード)に夫を殺された妻(ヘイリー・ベネット)が、全財産を注ぎ込んで凄腕の賞金稼ぎサム(デンゼル・ワシントン)を雇い、正義の鉄槌と復讐を依頼する。サムは、ボーグを倒すために、仲間を募っていく。そして、結集した七人の戦士達と町の人々は、圧倒的多数のボーグ一味と壮絶な戦いを繰り広げる・・・。
冒頭で、悪党ボーグが、町の教会を焼き払い、町の人々を無差別に撃ち殺すという悪の権化とも言うべき傍若無人振りが披露される。西部劇には必須な圧倒的に強い“悪”の登場であり、これは面白い作品ではという予感がした。
敢えて七人の戦士達の人物像を掘り下げず、七人の群像劇に徹しているので、ラストのボーグ一味との決戦に向かって、脇目を振らずストーリーが展開されていく。直線道路を疾走しているようなスピード感、爽快感がある。緊迫感が途絶えることがない。
集められた戦士達は国際色豊かで多士済々、仲間になる理由も七人七色である。グローバル化し、価値観が多様化している現代を投影したかのような七人の顔触れである。また、従来の西部劇では決戦はプロ同士の無手勝流、超人的活躍というパターンが多いが、本作では町の人々も参戦するし、周到な決戦準備もする。“七人の侍”を彷彿とさせる展開である。
クライマックスの決戦は西部劇というよりはアクション映画のようなスピード感に溢れている。拳銃だけでなく、ダイナマイト、斧、ナイフ、弓矢、肉弾戦など、様々な武器、兵器を駆使した戦法は奇想天外であり、文句なく面白い。戦術が際立っていた“七人と侍”というよりは、“13人の刺客”に近い戦い振りである。
マカロニウエスタン(続・荒野の用心棒)、西部劇ではお馴染みの最終兵器、ガトリング砲登場で、戦況は一気に悪党側に傾くが、ジョシュ(クリス・プラッド)の活躍で破壊される。煙草を巧みに利用した破壊方法は、洒落っ気があってアメリカ映画らしい。
ラストでサムがボーグを倒す真の理由が明らかになるが、理由は明かさず、金で雇われた戦士達は、雇い主の願いを叶え、何処ともなく去っていく。その方が西部劇らしい、戦士達が格好良く見える幕切れだろう。
みかずきさん、こんばんわ。
コメントありがとうございます。
レビュー楽しみにしております。自分以外の視点を知ると、作品を更に楽しめるような気がしておりまして、また1つ楽しみが増えたような気がしています。
みかずきさん(^^)/
こんにちは
お元気ですか
なかなか劇場へ行けなくて(^^ゞ
この作品、共感押しましたが
観ていなくて(≧▽≦)すみません。
でも、ウエスタンもの
興味があります。
今回もステキなレビューを
ありがとうございます。
荒野の七人が原案なのですね。
キャストも個性派俳優さんたちで
面白そうです。
ご紹介をありがとうございました。