「何もかもが中途半端」銀魂 KUさんの映画レビュー(感想・評価)
何もかもが中途半端
かなり酷かったです。
原作、アニメの大ファンです。
アニメの映画化も何回も見ました。
原作ファンは実写化反対派が多いと思いますが、
銀魂は、勇者ヨシヒコの監督、ということと、
銀さんと高杉以外は大体キャラクター通り、
ということで、絶対外れないと期待していたら
大間違いでした。
中途半端なコメディ部分がうすら寒くて
恥ずかしかったです。
アクションもキレがなく中途半端。
CGも安っぽい。
ストーリーも原作に忠実な割にはまとまりがなく、
冗長した感じだったので、原作を知らない人には
全く意味不明だったと思います。
極め付けは役者さんの演技が下手すぎました。
主人公の小栗さんには全く期待していなかったので
大きなショックはありませんでしたが、
あんなハスキーで低い声の神楽ちゃんでは
ノリがワンテンポ遅れるし、新八はとても好感度
高かったけど序盤はかけあう相手が悪かった気が
しました。高杉も案の定、怪しさも色気も悪役感も
ありませんでした。土方さんに至ってはメタボ
すぎる。幼少期の銀時がブサイク過ぎる…
言い出したらキリがありません。
ただ、ゴリラ役の中村勘九郎さんが身も心も
完全にゴリラでした。この役者陣の中で唯一
演技力の高さが光っていました。流石でした。
もっとゴリラシーンを見ていたかった。
もう全編真選組編でいいよと思ったくらいです。
また子は原作よりも綺麗でかっこよかったです。
ムロツヨシさんと佐藤二朗さんは、安定の2人
でした。
この2人とゴリラの部分は唯一面白かったです。
トータルすると5分もないと思いますが、赤い人や、
ナ◯◯◯(ピー)のくだりも銀魂らしくて面白かった
です。
本来銀魂ってああいうギリギリ(ほぼアウト)の
パクリネタや下ネタが特徴だと思うので。
コメディ映画って間合いや緩急のセンスが問われ、
こんなに難しいのか、と知りました。
シリアスよりも喜劇ができてこそ一人前の役者と
言われる意味がわかった気がします。
全体的に、口も早く回っていなかったし、
腹から声が出ていなかった役者がほとんど
だったので、迫力に欠け、聞き苦しかったです。
改めて、あのアニメスタッフと声優にありがとう、
と思ってしまいました。
実写版は、良い意味の銀魂のグダグダ感ではなく、
正真正銘ただのグダグダ映画。
映画館は満席でしたが、エンドロール終わった後、
なんとなく重い空気が漂っていました。