「これは酷い(良い意味で)」銀魂 蒼依さんの映画レビュー(感想・評価)
これは酷い(良い意味で)
実写化…特にバトル物は断固反対派なのですが、自分自身だいぶ前からの原作ファンで実写化と聞いてこれは行かなければと思い、映画館へ赴きました。
良かった点は下手な実写と違ってちゃんと髪の色を守っていた事、来島また子がそこそこ似ていたこと、オリジナルのギャグが面白かった事でしょうか。銀さんが橋の上で川に叩き落とされる場面の水しぶきがアニメで見たものと同じでおお…!となりました。反対に悪いと思った点は、衣装や万事屋の間取りが違う事、定春のCG感、あと、真選組を無理矢理ねじ込んだせいか締め方に若干の違和感を覚えました。原作では船に乗り込んできた天人達に囲まれて銀さんと桂が一緒に戦い、最後には高杉に切っ先を向け「高杉ィィ!次会った時は仲間もクソも関係ねえ!全力でテメー(お前)をぶった切る!せいぜい街でばったり会わねえよう気をつけるこった!」と叫び、船から飛び降りるという流れで、特に戦うところはかっこよく好きで期待していたのですが、まさか高杉と銀さんが直接対決、更に掴み合いになるとは…。あと瑠璃丸の死因が銀さんが踏んでしまったではなく魚に飲まれるというものに変わっていたり、村田兄妹の回想が違っていたり、白夜叉時代の銀さんが戦う理由が護る為でなく松陽先生奪還のためになっていたり、神楽が鬼兵隊に捕まり拘束されているシーンがラーメンの大食いになっていたりもありましたね。……あれは流石に女性に二人にゲップ(?)及び痰を吐かせるのが駄目だったのかもしれませんが。しかしちゃんと変顔していたり、鼻ホジが豪快だったりと原作を意識した点がいくつかあり、そこらへんの実写より見ていて楽しかったです。不満をつらつら書いておきながらなんですが実写銀魂自体は面白いものに仕上がっており、原作を溺愛しているファンからすると「あれ?」と違和感を感じる点は多々ありますが本作自体見て損するものではないと思います。
余談ですが、原作でネタにされそうな場面は鉄矢役の人が加湿器の如く唾を噴射させていたところでしょうか…?今後原作でどう扱われるか楽しみです。