ドラゴン・クロニクル 妖魔塔の伝説のレビュー・感想・評価
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ドラゴンでなくゴリラ狼
原作は中国で人気のネット小説の鬼吹灯シリーズ、元は盗掘ものらしいが本作は洞窟探検の冒険ものと味付けを変えている。観終わってみれば話のメインは怪獣ものと言うより数奇な運命のカップル物語と言った方が良いでしょう。
不気味な地下神殿が出てくるあたりは魔界もの、一応、怪獣は出てくるがドラゴンと言うよりゴリラ狼のような風体で大きさも自動車程度、おまけ程度だが火炎コウモリが出てくる、襲われると燃え尽きるか魔人(エイリアン)に変態するというバンパイア要素も入れているようだ、たしかライフルに銀の弾を入れていたっけ・・。
無駄に謎めかして話がなかなか進まず飽きてくるし、クリーチャーが造形的に獣めいているだけなのでちゃっちく感じてしまいます。もっとも大はキングコングにゴジラ系、リアルぽさではジュラシック系、ファンタジーでは空飛ぶドラゴン、エイリアンはタコ宇宙人から昆虫系と出尽くしているので獣人系の古典回帰も一策ではありますね。
雰囲気的にはインディジョーンズや東宝特撮、往年の西部劇風など懐かしい既視感が漂います。
中国映画だが唐突にミュージカル風になるところはボリウッド映画の影響でしょう。
映画は娯楽文化の象徴なのでお国柄が透けて見えるところはご愛嬌でしょう。
ケッタイな映画。でも看過できない不思議な魅力もある。味は保証できない満漢全席みたいな映画。
①奇々怪々という言葉がピッタリな映画ではある。観客を置いといてひとりで走って行きます。発想力というか想像力というか、さすが西遊記を生んだ国という気もするが中国の観客はこういう映画を違和感なく受け入れるのだろうか。②最小限の説明しかない。火炎コウモリはともかく、怪物・怪獣(ドラゴンは出てきませんので、私の様に題名に惑わされないように要注意)と魔族との関係の説明が全くない。妖魔搭が開く前にあの怪獣出てきてるし。最初の爆発はなんだったの?あの竜や恐竜っぽい骨はなんだったの?749ってどういう組織?ヤン博士は砂漠にひとりで何しに言ったの?館長は大層に言ったけど荊王子には生まれ変わらなかったし。③場面はあちこちに飛ぶし、何でこれがここにあるの?というシーンもあるし(当然説明はない)解けない謎だらけ(最初から解く気もなかったのかも)、でも結構飽きさせないくて理解の枠を超えた最後まで引っ張っていく正に珍品。
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