闇金ウシジマくん ザ・ファイナルのレビュー・感想・評価
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素晴らしいファイナルでした
ウシジマくんの醍醐味といえば、クズのような債権者と容赦ないウシジマくんとの戦いですよね!
ふつうの映画なら例えばダメな奴も改心したことで前よりも幸せになりました!というような救いを描くことでめでたしめでたし、となるわけですが、ウシジマくんではそうはいきません。
救いがないわけではないのですが、1000万円溶かして5円戻ってきたくらいの、ささやかすぎて逆に惨めさを強調するかのようなシビアなバランス感覚こそが真骨頂だと、わたくしは思うわけであります!
またその債権者のクズっぷりといえば、ちょっとだけ身に覚えがあることだったり、自分もどこかがタガが外れていればこうなっていたかもしれないなと思うほどにリアルなもので、他人事とは思えないところがあったりします。
善人は食い物にされるし出る杭は打たれる、そういう現実世界の厳しさというものをストレートに突きつけてくる怖さ、これはもう新しいスタイルのホラー映画に分類するべきかもしれません。
生きていると自分は損な役回りばかりで、もっとうまくやってる人たちがいるんだろうと魔が差すこともありますが、地道にやっていて良かったんだ、と思えるところに染み入る爽快感があるわけです。
そんなウシジマくんの実写作品もこのファイナルで最後ということですが、今回はいつもとはちょっと趣が違います。
少年漫画では主人公になるようなタイプのお花畑キャラ、竹本。
少年漫画なら少しずつ成長してヒーローになるようなタイプのこの竹本、ウシジマくんの同級生ですがこの世界ではお人好しすぎて落ちぶれに落ちて、貧困ビジネスのカモにされてしまいます。
そんななか、善意の輪が通じた人がひとりだけ居ましたが最終的には案の定、全ての負債を背負いもっとヤバい仕事に売られていきます。
ここでウシジマくんは悩み迷い葛藤します。
ファイナルではこれまでのウシジマくんが描いてきたリアルな厳しさ世知辛さに対して、そうはいっても少しずつでも変えていかなければいけないんじゃないか?適合することよりも竹本のように少しずつでも善意の輪を拡げていくことは尊いことなんじゃないか?という、これまでのウシジマくんシリーズに対するアンチテーゼが突き付けられます。
お前ら厳しい世界の映画観て喜んでるけど、そんな厳しい世界のままで本当にいいのか?と観る者に問いかけてきます。
ウシジマくんがこれまで一貫してきた価値観をひっくり返してきたわけで、いつものウシジマくんを期待していた人ほど、そのメッセージを重く感じることでしょう。
この後ウシジマくんは自分の生き方に疑問を感じて、仕事へのスタンスが変わるかもしれません。
あるいは変わらずこれからも容赦なくやっていくのかもしれません。
もしその後のウシジマくんを描くとしたら、その回答を出してしまうことになるので、もう続きは作れないですね。
その答えを見つけるのは我々観客に委ねられたからです。
だからこれでウシジマくんは完結し、完成しました。
見事なファイナルだったと思います。
ウシジマと茜が大好きだったわたくし、もう観れなくなるのは寂しいですね。
でも、もし続編を作られたら大きく失望することでしょう。
スタッフのみなさま、ありがとうございました!
前作「Part3」と双子の映画!!
「ザ・ファイナル」は狂言回し・ウシジマ本人のエピソードで、顧客をメインにした話より面白くないのではと思い臨みました。単純な面白さなら成り上がりの高揚感もある前作「Part3」ですが、陽と陰、動と静という感じで本作は双子の映画として切り離す事はできないのだと思います。ガクト三兄弟は噛ませ犬で、善の極みである幼なじみ・竹本の存在がウシジマと対極的ですが、さして脅威にはならずラストもボヤッとした感じで残念です。玉城ティナが成長して高橋メアリージュンになるのは人種が変わっていて無理があります。少年時代のキャストさんはうどんの食べ方もウシジマそのものでよく演じていました。2ヶ月続けて観る事ができてとても幸せです。パンフレットのキャストインタビューも充実していて観賞後も楽しいです。これで終わりだなんてとても残念ですが、ウシジマくん自体が政府やマスコミが盛んに国民に植え付けたい勝ち負けをテーマにしている為、彼らの要請でダラダラと続けられるよりは、今回山田孝之の決断で一番良い状態で終わって良かったと思います。
finalだから期待値高すぎて逆に普通だったから、ちょっと評価低め...
finalだから期待値高すぎて逆に普通だったから、ちょっと評価低めになってしまった。3>2>finalの順で好きかな。1は覚えてない
わかりやすい構造だが、安っぽい結論ではない
ウシジマくんシリーズはドラマ、映画含め全て観ており、大好きなシリーズの為、終わってしまうのは本当に残念です。パート3は対比構造的な作りで非常に映画として優れた作品でしたが、今作は構造的には案外単純です。ウシジマくんシリーズでは本当に珍しい善意の塊のような丑嶋の旧友、竹本をある経緯から追い詰めざるを得なくなった丑嶋が闇金業務をこなす内に諦めてしまった「人の内に秘めたる善意」について葛藤するという感じです。ベタ中のベタではありますが、ウシジマくんシリーズを締めくくるにはぴったりのテーマではあります。
まず、今作は丑嶋を中心に話が進むので原作含めシリーズのファンには嬉しいポイントだと思います。過去シリーズには本当にちょっとしか出ないなんてことも結構あったので、丑嶋の過去まで掘り下げられ、観ていて「あぁ本当に終わるんだな」と実感させられました。あと、ウシジマくんシリーズは本当にキャスティングが上手い。有名俳優に頼らず、役とのマッチングが取れた配役で、特に丑嶋少年を演じた狩野見くんの演技は素晴らしいです。また、ラストらしくカウカウファイナンスの追い詰められ具合というのも高評価です。八嶋智人さん演じる都陰に間接的に、鰐戸兄弟に直接的に追い詰められる様は手に汗握るものでした。そして、ラストシーンの間。これは本当によかった。邦画であの演出が出来る作品は本当に少ないです。ヒットシリーズだからこそ出来たのでしょう。ヒットしても観客に媚びず、こういった伝わりづらい演出も逃げずにできるのが、このシリーズの本当にいいところです。旧友を追い詰めたくない、あいつの善意を信じたいという気持ちと仕事上、そういった甘さを見せられないという気持ちの葛藤を表す素晴らしい演出でした。このラストシーンで一気に評価が上がりました。
本当に素晴らしい作品なのですが、一点だけ減点ポイントを上げるとしたら、ラストって言う割にカウカウファイナンスが追い詰められてから案外あっさりなんとかなっちゃったなっていうところです。
今作はウシジマくんシリーズの締めくくりとして本当に素晴らしい作品でした。終わってしまうのは本当に残念でしたが、映画がヒットすればまだ何かあるかもしれない!ということで劇場での観賞をオススメします、
葛藤
ファイナルだけあって丑嶋くん中心の物語で、生い立ちもわかって面白かったです。
中学時代を演じた子役たちが素晴らしく仕草や喋り方が大人になった丑嶋くんたちとそっくりでダブって見えました。
柄崎だけ見た目が変わりすぎてる気がしましたけど…やべさんに悪いかな(笑)
でも柄崎が舌を噛むシーンは男気があふれてて、そこまで丑嶋くんを想ってるんだと、かなり衝撃を受けました。
丑嶋くんが俺は行動で示す奴しか信じないと言ってたけど、この信頼関係は本物過ぎるなと思わされましたね。
茜との因縁というか誤解というのか、そこは少し消化不良でしたが、丑嶋くんと対極的な竹本の話はファイナルらしく良かったです。
5、10年先に竹本なら戻ってきそう。
その頃の話を見てみたいなと思いました。
いつも能面のような丑嶋くんの表情が相変わらず能面なんだけど、それでも友への想いに葛藤している姿がなんとも切なく見えました。
無表情ながらもそう見える山田くんの演技はやっぱりいいですね。
原作も読んでみようかなぁ。
楽しめました。流石です!
少年時代のウシジマくんとその他の仲間達の出来事と現在のストーリーが重なり切ない感じ。原作ほど辛くなく、ラストの山田くんの演技の間の取り方が素晴らしかった…。思わずほろりとしちゃいました。3であったエンドロールのおふざけ画像などはまったくなく。シリアスな出来。寂しい、もう見れないと思うと更に。話は本当に楽しめた。
やるせなさが残った。
どこまでも冷徹で金貸しのスタイルを崩さないウシジマと、その同級生で底抜けのお人好し竹本との信念の対比。鰐戸兄弟との因縁に決着。今回は、バイオレンスシーンもけっこう強烈だった。やっぱり目の前の大金って人を変えてしまうよね。きちんと稼いで大事に使うのが人の道。
メイン:丑嶋馨
Part3で物足りなかった分、山田ウシジマくん出てこないやん!は取り戻せた。
メインはウシジマくん。
過去(中学生)に遡り丑嶋社長大好き柄崎、人気キャラの犀原茜、戌亥などとの関係。その他、因縁など絡ませてのウシジマくんでした。
その分債務者たちのクズっぷりとカウカウファイナンスの容赦ない攻防のほうは薄かったけど充分面白かったと思います。
これまでの『闇金ウシジマくん』の過去はある程度謎で逆にそれが想像をかきたてられ面白かったけど、これもまた過去作も今後も違った見方が出来そうで嬉しい。(ファイナルだけど)
それもこれも中学時代のウシジマくん役の子がなかなかのウシジマくんっぷりで期待を裏切らないから
そしてなんといっても最後の山田ウシジマくんの表情、きっとこのシーンを撮りたくてこの映画が出来たんじゃないかと思うくらい秀逸。
山田くんはピュアなヨシヒコからウシジマくんまで、本当に凄い役者ですね~
後、私も戌亥くんのお母さんのお好み焼き食べたい
ヤミ金くん編
中学の頃の同級生竹本が金を借りに来るところから話が始まり、中学生時代の因縁と現在の話が絡んで来るストーリー。
ウシジマくんらしいおふざけや債務者を追い込む描写は少な目で、痛快さよりも哀しさや切なさが強く、ウシジマ一派一人勝ちという感じではないけれど、これはこれでウシジマくんらしくて良かった。
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