神のゆらぎのレビュー・感想・評価
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飛行機が落ちるのは、全能の神が存在しないからだ
グザヴィエ・ドランが主演というよりマリリン・キャストンゲが主役。 キューバ行きの飛行機事故繋がりで交錯し時制が前後する4つの物語 私の選択が、知らない誰かの運命を変える。 マリリン・キャストンゲの薄いグレーの瞳が印象的 エマニュエル・ベアールに似てる
不思議な感覚。
すごく不思議な作品だった。 理解に苦しんだ…というか、考えさせられた。 いくつかのストーリーが入り組んでいるのだが、それがひとつの飛行機事故で繋がっているのだ。 人々の運命は神に委ねられているのだろうか… とても不思議な感覚に陥る作品だった。
全能の神と飛行機の墜落
輸血の治療を拒否する宗教の信者一家、息子が白血病になるが、看護師の嫁は葛藤する。 麻薬を飲み込み密輸した男は姪っ子に金を渡し、弟の協力でベネズエラに帰ろうとする。 病院に勤める初老の男は、同僚の同じく初老の女性と恋に落ち、駆け落ちしようとする。 旅客機が墜落し、生存者が一名いた。 時制が複雑に絡み合い、ラストになだれ込む。
見えないけれど繋がっている
人との繋がりなんてないと思っていても、ある。どうしようもないのだけれどある。意識する事はできないけれど、私たちはどこかでどうしようもなく結びついていて逃れられない。 神の役割は、飛行機が落ちないように守っているのではない…たぶん… 色々なことを考えられる映画でした。
飛行機に乗る前には見ないで下さい
エティエンヌ(ドラン)とジュリーのパートは基本的に時間が先に進んでいきます。それ以外の三組の人間模様は、飛行機に乗る前の一日の出来事を描いてるんですね。二回見て、やっと話がわかりました。 中盤でジュリーが降りたバスの車体に「人の命を守ろう」と書いてあるのに気がつきました。 助かったのは誰か、注意深く見ていると わかります。
全能の神ね。いないさ。いないから人は悩むのだよ。
僕は、家にエホバの勧誘が来ると「僕よりも、あなたの一番身近なお子さんをまず幸せにしてあげてください」と、連れだって歩く子供に同情してしまう。 映画の中で妻に浮気をされている男は、「飛行機が墜ちるのは、全能の神がいないからだ」と、エホバの勧誘を追い返す。それは神の問題ではなく科学の問題ではないかとも思うのだが、まあ、どっちにしてもエホバは招かれざる客である。 そんな彼らにとって、ゆるぎなき信仰こそが自らの存在価値である。 それが、揺れるのだ、現実の難問にぶち当たれば。当然だよ、全能の神なんていないのだから。 で、この映画の深いところは、そのテーマを一本の骨にしていながら、何組もの悩める人間を同時に登場させるカラクリだ。みな、法律的ないし道義的に後ろめたい連中だ。しかし、悪人ではない。言わばどこにでもいそうな隣人なのだ。 何の接点もなさそうな彼らが、脈絡もなさそうに行ったり来たり登場してくる。それが、時間軸が過去と現在を折り重ねて進行しているのだと気付くのにやや時間はかかったものの、そこから先はまるでサスペンス映画を観ているような感覚で釘付けになってしまった。『サードパーソン』を思い出させるようだった。 最後にピースがはまるようにラストに向かうのだが、そうなってほしくないという感情が涙を誘う。その感涙のわけは、悲しさとか切なさとかとは違う。あえて言えば、どうしようもない虚しさか。 ところでパンフレット、あのチラシみたいなので400円は高い。
ちょっと難解でしたが、観る価値ありです。
「カリコレ2016」二本目。 これもチケット販売と同時に即売り切れで、、、今日ようやく鑑賞。 Xavier Dolanの描く、演じる人物にいつも惹かれます。 今回は100%主役という感じではなかったけれど、やっぱり存在感がありました。 いくつかのストーリーが同時進行するので、最初は???てな感じでしたが、だんだんその謎が解けてきます。最後には、なるほどね、、と思わせる、面白い展開。 ドランの相手役のMarilyn Castonguayが美しすぎて見惚れました。
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